第16話:ただ自分を超えるために(1)
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ったら飼われるのか、と俺は心の中で突っ込む。
「まったく……逢。そろそろ1フリの召集が始まるでしょ、行ったほうがいいわ」
響の言葉を聞いて、天井の電光掲示板で今行われているレースの種目と組を確認する。10歳以下の男子100m自由形の第6組が行われていた。10歳以下の男子100m自由形の最終組の召集を行っている役員の声が聞こえる。
「そうだな。逢、行ってこい」
「行ってらっしゃい」
「頑張ってね!」
「はい!」
皆が逢に声援を送り、俺が逢の頭をポンと撫でた後、逢は召集場所へと向かって早足で歩いていった。
逢の姿を見送った後、俺も自分のレースが近いことを思い出した。
「俺もレースに向けて少し身体を動かしてくるわ」
「うん! 応援してるからね、遠野君!」
「ええ。がんばってきてね、拓君」
「まかされよ」
と二人は俺から離れて、それぞれの持ち場に戻っていく。お祭り騒ぎが終わり、全力を出せるよう集中し始める。
電光掲示板を見ると、100m平泳ぎの順位と結果から100m自由形のスタートリストへと切り替わる。ここからが本番だと言い聞かせて、俺はストレッチを始めた。
(次回へ続く)
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