16話
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課設立初日はそうして過ぎていった。
その後、瞬く間に日は過ぎていった。そして今日、機動六課最初の事件が発生する。
その日、夕は食堂で最もでかい鉄鍋を振って料理を作っていた。
「はい、アブノーマルチャーハン完成!」
そういって出されたのは大盛りと言う言葉が掠れて見える山盛りチャーハンである。
「きたきた、アブノーマルチャーハン♪」
アブノーマルチャーハン(はやて命名)とは食べる量が尋常ではないエリオとスバルの二人のために夕によって生み出されたメニューである。スペシャルチャーハンでは実物のインパクトに負けるのでそう命名された。一度に物凄い量の米をパラパラになるまで巨大な鍋を振り続けて作るため、物凄い重く腕に負荷がかかる。これは現在、夕のみが作ることのできる特別メニューに分類される。(因みに作ったチャーハンを運ぶことができるのは作った本人とスバルのみである)
「皆、取ってきたよ」
「うわ〜美味しそう」
大食い二人は目を輝かせて。
「何度、見ても凄いわね」
「見てるだけでお腹いっぱいになりそうです」
そうでない二人は引きぎみに見ていた。
周囲も今でこそ普通に見ているが最初はギョッとしたものである。
食べ始めてみるとアブノーマルチャーハンはあっさりエリオとスバルの胃の中に消えていった。種も仕掛けないだけにマジックより恐ろしい。あの少年少女のどこにそれだけの食べ物が入るのかそれだけが解決不可能な謎である。
「そろそろ行くわよ皆」
「お腹いっぱいになったし頑張るぞ〜」
「頑張ろうエリオ君」
「うん。キャロ!」
意気込んで立ち上がる。
「うん。その意気込みがあれば大丈夫だね」
「「「「剣さん」」」」」
「やあ皆、なのはが呼んでいたよ。デバイスルームに集合だってさ」
「デバイスルームですか?」
「内容は行ってみてからお楽しみだよ。さっ行ってきな」
「「「「はい」」」」
フォワード陣は食堂を後にした。
それからしばらくして六課に緊急を知らせる警報がなり響く。
「夕さん警報が!」
共に作業をしていた同僚逹が慌てたように反応する。
「焦るな。この音は緊急出動を知らせる警報だ。隊長やフォワード陣ならともかく俺達が慌てても何の意味もない」
「はっはい」
「とにかく俺達はいつも通りに作業を続ければいい。ただ念のためにフォアード陣や隊長逹が帰ってくるまでは何か起きても対応できるように頭を冷静にしとけばいい」
全く揺らがない夕に周囲も落ち着きを取り戻す。
そして数時間後、任務成功の報せが伝えられる。
「さて、初任務成功を祝ってやるとするか」
夕は食堂に向かって歩き出す。その日の夕食はとても豪華であったことを語っておく。
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