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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交雑
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ルナは即座に首を縦に振った。
理解不能にもほどがある。
まずは判る事からコツコツと。それは解析作業の鉄則である。二段飛ばしでも三段飛ばしでも、結局一段ずつ堅実に上るほうがコケる確率は少ないのだ。
「まず一つ目」
確認するように、改めて口の中で吟味するかのように、ルナは言葉を紡ぐ。
「私達は、それぞれの待ち合わせがあった。私は捜して、君は待ってた」
こくりと少年は頷く。
二つ目、と。
少女は、立てた人差し指に中指を追加する。
「私が捜し人を見つけたと思った時」
「僕が待ち人を見つけたと思った時」
綺麗にハモった声で、二人は口を開く。
「「
何
(
・
)
か
(
・
)
が
(
・
)
起
(
・
)
き
(
・
)
た
(
・
)
」」
ソレが、具体的に何なのかは判らない。
理解できないし、判りえない。
「ソレが起こした現象として、今のところ確認できているのは《全動的オブジェクトの完全排除》。…………私達の捜し人はソレに巻き込まれた、ってことでいいのかな?」
「たぶん……」
さすがに自信なさげに、テーブル下の足をブラブラ揺らしながら少年は言う。
判断材料が少なすぎる。
何かが起きた。それは判るのだが、目の前で明確に起きたことなので信じざるを得ないのだが、しかしその実態には踏み入る事ができないのだ。自動車が走るという事は分かるのに、じゃあその仕組みを詳しく知っているかと問われ、答えられる人はあまりいないだろう。
三つ目。
「私達は、私の捜し人――――に扮したモノに襲われた」
「そしてソレは、人間じゃなかった」
もう一度、確認するかのように少年は言った。
人間じゃない、と。
繰り返してそう言った。
「私と違って、《心意》に精通したレン君から見ても、アレは『異常』なの?」
「異常だよ」
即答だった。
どこか吐き捨てるように、少年は言った。
「《心意》の力には、大雑把に言って二つのカテゴリーに分類できるんだ。自分でやるか、操るか」
「あや……つる…………?」
そう、と紅衣の少年は近くにあった観葉植物の葉を二枚千切り取った。
「心意ってのは基本的に、イメージという命令式から作り出される副産物みたいなものだよ。そんでそのうち、自分のイメージから出力される力のみで構成されるのが一般的な心意」
ピッと指先から宙空に投げ放たれた葉っぱが、ひらひらと舞い落ちる。
それに向かってかざされた、小さな手のひら。
そこから真っ黒な煙の集合体のような腕が立ち昇り、舞う木の葉をグシャリと握り潰した。
パラパラパラ、と欠片が零れ落ちる。
「そしてもう一つが、すでに存在している事象に干渉して、そこから副次的
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