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星の輝き
第19局
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らかに失着だった。この白は一見するほど弱くはない」

 さらに数手盤面を戻した。

「私ならこの時点で上からかぶせる。上辺の石を捨石にして、左辺を盛り上げながら中央で戦っていけば、まだ息は長かった」

「なるほど…」
「…さすが先生」

「しかし、アマとは信じられませんね、先生。まぁ、こんなところにプロがウロウロしてるというのも確かに変ですが」

 緒方の言葉を受けて、芦原が続けた。

「JPN(日本)とありますが、どこまでホントでしょうねー。とにかく、インターネットは闇の中ですからねぇー」

「しかし、子供ではない」

 緒方は断言した。

「子供の打ち方は粗い。どんなに素質がある子でもミスが出る。だが、saiの打ち方はどうだ。この練達さは。まさに、長久の歳月を思わせる!」

 その言葉に、周囲は沈黙に包まれる。明らかにプロレベルの力を持つ、謎の人物、sai。果たして自分はこの相手に勝つことが出来るのかと、各自が自問した。
 
 
 そして、その沈黙を破るために、最初に動いたのはアキラだった。

 空いていた碁盤の前に座り、さらに隣から一つ碁笥を取ると、声を掛けた。


「今からある一色碁を並べます。皆さんの意見を聞かせてください」

 アキラはゆっくりと石を打ち始めた。
 あたかも今、勝負をしているかのような、真剣な表情で。

 アキラの言葉に驚きつつも、周囲のプロ達も盤面に集中した。
たとえプロとはいえ、一色碁となると少し気を抜くだけで碁がわからなくなってしまうのだ。

 だが、進んでいく盤面に、思わずうなり声が上がる。

「これって、さっき話しに上がったやつですよね…?」
「うわー、俺こんなの打てるかな…」

 行洋もまた腕を組み、厳しい表情で盤上を見つめていた。
アキラが打つ、白の石音が続く。


 最後に中央への覗きを打ち、アキラが手を止めた。

「ここで僕が投了です」


 しばらく、沈黙があたりを支配した。今並べられた一色碁。
これは、明らかに、先ほど話になった、アキラ君と進藤ヒカルとやらの対局だろう。

 だが、しかし、本当に子供にこれだけの碁が打てるのだろうか。


 芦原が沈黙を破った。

「最後のこの手はシビレますね。ここにきての切断ですか…。まったく読めてなかった…」
「ここまで打てる子供がいるんですか。たいしたものですね。ですが…、saiともまた違うような…」

 緒方が言葉を続けた。

「確かに、一色碁というのを差し引いても、saiの碁とは印象が異なる。しかし、ここまで強いアマがごろごろしてるって言うのもまた違和感を感じるな…」
「そうですよねえ…」


「まあ、いい…」
 行洋の言葉に、皆の
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