第一章 護れなかった少年
第二十八話 悪夢(後編)
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者が!!二回も幼な――ガッ』
「五月蠅いよ」
そしてその頭をソラが踏みつぶした。
これにより、ナイトメアの上半身も消えていく。
その場でソラが溜息を着きながら納刀する。
と、こっちに歩いてくる。
「大丈夫? リズ」
そう言いながらへたり込んだままの私に向かって手をさしのべてくる。
その手を掴み立ち上がる。
「ありがと、助かったわ」
お礼を言うと、弱々しく笑うソラ。
「それより、アンタこそ大丈夫なの?」
「僕は......大丈夫だよ......これくらい、もう慣れたから......」
そう言っているソラの顔は......明らかに無理をして笑っていた。
ったく......これだから......。
そのまま近づいていって、そのまま――抱きしめる。
「ちょ、り、リズさん!?」
ソラが急な行動にビックリしてか、慌て始める。
「ったく、強がってんじゃないわよ。元の世界じゃどうだったか知らないけど、泣きたいときはいつでも泣きなさい。私はアンタの味方だから、いつだって愚痴やら何やら聞いてやるわよ」
と、小刻みにソラが震え始める。
ったく......これだからこういう奴は放っとけないのよねぇ......。
「ほら、このリズベットさんの胸の中で思いっきり泣きなさい」
そう言いながら幼児はあやすように背中と頭をポンポン、軽く叩く。
「ぇぐ......あぅ......」
段々小刻みに震えてたのが、嗚咽に変わっていく。
「ほら、今までツラかったわね......でももう大丈夫よ......アンタには味方がいる。それこそ、アンタの言ってた《月読》のみんなだって」
「......ぅ.......ぅぁあ......ああああぁぁぁああっぁぁっぁぁああああああ!!」
そして嗚咽から段々声を出して泣いている。
ふぅ......あやすのも中々大変ねぇ......。
ソラがリズベットに抱きついて泣いている中、リズベットはただ、母親のようにあやしていた。
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