第6章:女の決意・男の勘違い
第37話:話し合ってもダメなら殴るのみ!
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たままリュカさんに怒気と恨み言をぶつけるデスピサロ。
「グゥゥウウゥゥゥ……も、最早憶えて居らぬ! 私には世界を滅ぼす事しか憶えて居らぬ!」
「憶えてねーのは当然だ! お前は部下に騙されて、最愛の女を失ったと思い込まされてたんだからな! 中二病の単純馬鹿だから、そんなアホ嘘に引っかかるんだ馬鹿!」
「だ、騙された……!?」
「そうだ馬鹿! お前はロザリーを失ってない。 言ってみろ『ロザリー』と! そして思い出せ……その温もりと幸福感を!」
「グハァァ……ロ、ロザリー……?」
リュカさんの言葉に何かを思い出そうと苦しむデスピサロ。
「グオォオォオォォ……要らぬ! 私に温もりや幸福感など要らぬのだぁぁぁ!!」
しかし滅茶苦茶に暴れだし、思い出す事を拒絶する。
「ちっ……まだボコり足りなかったか」
“ボコり足りない”って、さっきまでの一方的な攻撃で足りないってどういう事?
ってか説得するのにボコる必要あんの?
「ピサロ様おやめ下さい!」
リュカさんの言葉に顔を青くさせるロザリーが、暴れるデスピサロの足に抱き付く。
抱き付くと言うよりも、しがみついてると言った方が良いかもしれないけど……
「グハァァァ……離せ、私から離れろ!!」
だが、そんなロザリーの行動がデスピサロに精神的揺さぶりを与え続ける。
「お願いしますピサロ様! 私の大好きなピサロ様に戻って下さい!」
ロザリーは諦める事なく抱き付き続ける。
「ウゥゥゥ……グハァァ!」
力ずくでロザリーを引きはがすと、その場に蹲り悶えるデスピサロ。
突き飛ばされたロザリーはパンツ丸見え状態で放心している。アニキが「白だと思ってたが、紫とは……」と呟いてた……余裕あんな。
「ウルフさん……余裕こいてて良いんですか? リュカさんは手加減してないんじゃないですか? このままじゃデスピサロを殺してしまうんでは……?」
デスピサロの事を助けるのを前提にしているので、リュカさんの一方的な攻撃に不安をよぎらせるシン。
「良いんだよアレで……殺すつもりなら、もうとっくに殺してるよ。アレでもリュカさんは手加減しまくりなんだよ」
「アレがですか!? 見るからに強そうなモンスターのデスピサロを……エスタークより強そうな相手を一方的に攻撃してるのにですか!?」
「だから言ったろ。リュカさんが本気を出したら、卑怯な程強いって……」
あの人は人間なんだろうか?
リューラに嫌われたくないから、絶対に口に出さない疑問だけど……
「それにデスピサロを助けるには、この方法が一番なんだよ」
「方法って……これがですか!? この一方的なイジメがですか!?」
魔界の王で、進化の秘法を使ってパワーアップした相手に、『イジメ』って言葉を使う必要がある人って如何なも
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