暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の神童生
Episode25:龍舜
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チラリ、と隼人は部屋を一瞥して、

「あまり、()()()には聞かせられない話なので」

そう言った。
















「それで、話とはなんだ?」

隼人と摩利が訪れたカフェテリアは閑散としていた。昼時ならば多くの生徒で賑わうこの場所だが、放課後になると生徒達は部活動に行ってしまう者が殆どなため、こういった施設は必然的に人影が少なくなる。

この学校は先日の剣道部や剣術部を始め、魔法系・非魔法系合わせるとかなりの数の部活動が存在している。そのため、部の種類はかなり多様だ。運動系から武道系、室内系は勿論、魔法を使用した特殊な部活動もある。その部活動の種類の多さに惹かれて入学してくる人間も、少なくはないだろう。

閑話休題(それは置いといて)


「……今回の事件の全貌と、明日の警備についてです」

素早く周囲に目を走らせ、誰もいないことを確認してから言った隼人の言葉に、摩利は目を細めた。

「…聞かせろ」

周囲への警戒を解かぬまま、隼人は現状を再確認するように報告を始めた。

「まずは、敵対勢力ですが。俺が現場把握しているのは、『同盟』『ブランシュ』そして『大亜連合』の三組織です」

「チョット待て…大亜連合だと?」

「ええ、恐らく。小規模ですがブランシュに加担しているようです」

「……それを知っていてなぜ今まで黙っていた?」

低く、威圧する声が摩利から発せられた。いつも『風紀委員長』や『三巨頭』の肩書きからか、他の生徒達から恐れられている摩利。その人から本気の威圧をされても、隼人は特に反応を示さなかった。

「今までは確証が持てなかったからです。不確定な情報を喋って、現場を混乱させることはしたくなかったですからね」

飄々と言ってのけた隼人を摩利はしばらく睨んでいたが、やがて諦めたのか、溜息をついた。
どうやら今年の一年の風紀委員は少し異常なようだと、達也と隼人の認識を改める。

「まあ、いい。それで、この事件の全貌とは?」

「恐らく、首謀はブランシュ日本支部ですね。それで、同盟はそのブランシュに利用させられ、大亜連合はブランシュに加担…といった感じです。同盟の目的は明日明らかになるでしょう。大亜連合の目的はよく分かりませんが、ブランシュの目的は…この学校に存在する機密文書あたりでしょうかね」

それを聞いて、摩利は思わず頭を抱えたくなった。今の隼人の情報は明らかに学生の領分を逸脱している。正直、目の前に座っている少年を警戒してしまった程だ。

「お前がなぜそんなことを知っているのかは敢えて聞かないが、それは確かな情報なのか?」

もし、隼人の情報が確かなことならば、コチラ側は先手を打
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