第178話 血塗れのドムス・フラウ
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、リョウを振り返った。振り返ったユモに向かって、リョウは黙って頷いた。それに応えるように、ユモも力強く1回だけ頷くと前の3人を追って走り出した。
リョウは4人の後ろ姿を見届けた後、会場に向かって足を進めた。
会場のど真ん中にリョウとレッタが向かい合う。
チャ「えー、ここで主催者側からお知らせがあります。」
そこまで言うと、チャパティ・ローラはスーツのポケットから2つに折り畳まれた白い紙を取り出し、紙を広げ書かれている文章を読み上げた。
チャ「「妖精の尻尾Bのリョウ選手は聖十大魔道の1人であり、世界に“3人”しかいないと言われる聖剣使いなので、観客の皆様に被害が及ばないように、この試合だけ観客席を覆うように会場に透明の屈折壁を張らせて頂いております」との事です。」
それを聞いたナツが待機場所から身を乗り出してみる。が、
ナ「ぐへっ!」
何も無いところで何かにぶつかったかのようにナツは変な声を出した。
屈折壁は確かに、観客席を覆うように張られていた。ナツのように身を乗り出してまで確認する者はいなかったが、触ったり、叩いてみたりして確かめる者は他のギルドや観客の中にもいた。
ル「本当だ、見えない壁が張られてる。」
ト「すごい仕組みですね。」
ルーシィとトーヤも屈折壁が張られているのを手で触って確認をする。
ル「聖剣って、そんなに危険な物なんだなぁ〜。」
会場にいるリョウを見ながら呟く。
チャ「「尚、この屈折壁は30分経過しないと解けない仕組みになっているので、試合中は会場に誰も近づけない」という事になっております。」
ヤ「スごい設備だねぇ。」
ラ「恐れ入りますね。」
ヤジマとラハールも感心する。
チャ「それでは、最終試合、開始ッ!!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいる男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。試合が始まった。
レ「初めましてだな。」
レッタが黄土色の髪を揺らしながら顔の右半分だけ隠れる灰色の仮面越しで言う。
リョ「あぁ、よろしくな。」
リョウが笑う。
リョウの口は笑っているが、リョウの茶色い瞳には揺るがぬ意思が宿っていた。
レ「んじゃ早速―――――」
リョ「待て。」
レッタが背中に手を回し、何かを取ろうとした瞬間、リョウが口を挟んで止めた。
リョ「勝負する前に、お前に聞きたい事が幾つかあるんだが、勝負はそれに答えてからで良いか?」
リョウが表情を変えずに問う。
レ「・・・まぁ、別に良い
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