曹操聖女伝第5章
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れを聴いた張遼が猛抗議。
「何を勝手に決めるんじゃ!」
呂布も言い返す。
「俺の人生は終わったのだ!もうこれ以上恥を掻かせるな」
呂布は自分の首に手刀を見舞いながら言い放つ。
「殺れ!」
此処で漸く神兵化を解く曹操。
曹操に斬首される直前に呂布は満足げな笑顔でこう言い放た。
「くだらない趣味に就き合せて悪かったな」
こと切れる呂布。曹操はこう告げた。
「呂布の武勇は美しい。だが、遠目に見ると、呂布と言う男は悲しいな」
曹操の顔は何処か寂しげだ。
それを聴いた張遼は考えを改めた。
「先程は曹操に降った者を侮辱するような事を申して悪かった」
曹操に膝を屈する張遼。
「もしまだ間に合うのでしたら……そなたを殿と呼んでも良いか?」
「良かろう!我が軍に残り、最強の武を求めよ!」
曹操の堂々とした態度と美しき美少女ぶりに周囲は敵味方の垣根を越えて見惚れていた。
己の野望を達成した筈の陳珪も喜びを忘れて立ち尽くした。
だが、2匹の邪凶だけは違った。
朱子真は体長170cm、肩高90cm、体重190kgで背中や側面に長さ56p程の針を約3万本も備える猪となって陳珪に突進する。
(せめて……せめてあの御方の本名だけは死守せねば!)
陳珪は朱子真の突進を受けて吹き飛んだ。そして、そのまま水攻め用の水の中へと落ちた。
「なんだあれは!?」
陳宮がガッツポーズをしようとしたが、趙公明が空気を読んで陳宮の口を槍の柄で塞いだ。
「暫くかを噛みてゐて下され」
曹操は水攻め用の水の中へと落ちた陳珪に向けてこう言い放った。
「満足かね?新たなる魔王よ」
「満足かね?新たなる魔王よ」
この言葉に朱子真も陳宮も理解に苦しんだ。張角と蚩尤は曹操に敗れ、董卓は呂布に殺された。残る魔王はもう人間に転生した魔王そのAのみの筈。
だが、曹操はハッキリと陳珪を魔王として扱った。
(これはどういう事なのだ!?あの御方以外に地上の王に相応しき者がおる筈が無い!無いのだ!)
すると、水攻め用の水の中から藤色のツインテールをなびかせた前髪で目を隠しているのが特徴の美少女が全裸で出て来た。その体つきは控えめな胸元と相まって、華奢な印象を受ける。
「何時気付いていたんですか?」
??が悪態つくように答えた。
「最初からだよ馬鹿!」
二郎真君が続けて答える。
「まさか幻影を身に纏うとは……中々面白い変装を見せてくれましたが、生憎我々には通用しませんよ」
許?が困り果てる。
(また夏候惇に馬鹿にされそうだぜ……)
「して、何時頃から魔王に?」
さっきまで陳珪であった少女は素直に答えた。
「私は御爺様を呂布に殺され、王允に命を狙われました。でも、御爺様が私に力をくれました」
それを聴いた曹操は、さっきまで陳珪であった少女の正体を見抜い
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