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IS-最強の不良少女-
逃亡
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るようなもんじゃねぇ! 何なんだコイツ!!

 驚愕に顔をゆがめるオータムであるが、直ぐに彼女はハッとして響を見た。

 既に彼女は両腕に装備されたスラスターを全開まで噴かしており、空気を裂く金切音が轟いていた。

「んじゃあ覚悟を決めろ。まぁ安心しろや、殺さねぇからよ」

「ッ!?」

 オータムが息を呑んだ瞬間、既にそれは始まっていた。

「オラオラオラオラァ!!!!!!」

 拳の壁と言ってもいいような強烈なラッシュがオータムの全身を襲ったのだ。

「ガッ……!?」

 叫び声もあげられずにオータムは拳の嵐に呑み込まれ、アラクネにも紫電が走っていく。

 ……想定外だッ! あのガキ……! 何が簡単な仕事だ小娘がぁ!!

 自分をIS学園に送り込んだ張本人である新参の少女のことを響に殴られながら怨みを募らせる。

 そして、ひときわ強く殴られた拍子にオータムは更衣室の壁を突きぬけ廊下まで吹き飛んだ。

「あーぁやりすぎちまったかなぁ」

 小さくため息をついた響は右手で一夏の白式を持って一夏へほうった。

「ほれ、さっさとお前もつけとけ。また捕られたら今度は取り替えさねぇぞ」

「お、おう。ありがとな響」

「うっせ、さっさと展開しろボケ」

 一夏がそれに頷き白式を展開した瞬間、吹っ飛ばされたオータムから嫌な気配がしたのを響は感じ取った。

「一夏、対ショック態勢とっとけ」

「は?」

「早くしろ!」

 響が叫んだとほぼ同時に圧縮空気の排出される音が鳴り、オータムのISが本体と外され、瞬く間に爆発を起こした。

 耳をつんざく様な轟音と閃光に響達は眼を塞ぐ。そして数秒の後爆炎が止むと、二人は先程までオータムがいたところに眼を向ける。

 そこにはバラバラになったISだけが残されており、オータムの姿は何処にもなかった。

「……死んだのか?」

「いや、どうせ生きてるさ。あの手の奴は結構しぶといもんだからな。さて、んじゃ私たちも上に上がるか」

「あ、ああ」

 響に言われ一夏は外に出るためにISを動かした。

 その途中、響は楯無に連絡を取る。

「聞こえるか楯無。悪い、逃げられた」

『あら、逃がしちゃった? まぁ大丈夫よ、既に私とセシリアさん達が展開してるから』

「用意がいいな」

『フフン。響ちゃんたちはゆっくり来ていいからね、多分直ぐに終わるだろうから』

「へいへい」

 響は楯無との連絡を絶ち逃げたオータムを一夏とともに追った。







 逃走していたオータムはふと感じた喉の渇きから付近の公園にあった喉を潤すため水道で水を飲んでいた。

「くそッ! なんなんだあのガキ! 
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