暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos22-Bなお深き闇に染まれ、聖夜の天(ソラ)〜Albtraum der Verzweiflung〜
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取ったアウグスタさんが居るということが判って。

『ちょっとルシル、あんた! そんなボロボロなのに戦闘なんて・・・!』

『そうだよ、ルシル君! 骨折は魔法で治ってるけど、右目がまだ・・・!』

『俺のことはいい、問題は君たちだ。アウグスタに操られている以上、シグナム達に手加減は期待でき――っと、すまない、これ以上は念話に答えられ――』

アリサちゃんとなのはちゃんの心配にそう返したルシル君。離れたビルの屋上で起きた爆発と一緒に念話が切れた。ルシル君、あんなに酷い状態なのに本当に戦い始めちゃった。
そして私となのはちゃんの前に立っているのはヴィータちゃん。でも今のヴィータちゃんは私たちの知るヴィータちゃんじゃない。素肌は闇のように真っ黒で、目は血のように真っ赤。私たちは「ヴィータちゃん!」って呼びかけるけど、返って来るのは無言の敵意で。

「アイゼン」

≪Explosion. Raketen form≫

ヴィータちゃんのデバイス、“グラーフアイゼン”が変形してみせた。「ラケーテン・・・」ヴィータちゃんがポツリと漏らすとヘッド部分のブースターが点火、勢いよく私となのはちゃんへと突進して来た。アノ攻撃は出来るだけ受けないようにしないとダメ・・。と言いたいところだけど・・・。

「なのはちゃん!」

「うんっ!」

出来るだけ傷つけずにヴィータちゃんの動きを止める。1対1じゃ難しいけど、なのはちゃんと一緒ならきっと上手く行くと思う。まずは私が前に出て、「プロテクション!」バリアを“グラーフアイゼン”の突起部分の軌道を読んで、その場所に一点集中展開。

「ハンマー・・・!」

“グラーフアイゼン”がバリアに衝突。激しい火花が散る中、「レストリクトロック!」なのはちゃんのバインドが発動してヴィータちゃんを拘束、それを確認した私は瞬時にバリアを解除して、「アイシクルスタチュー!」氷の柱に閉じ込める。

「「ごめんね、ヴィータちゃん・・・」」

氷の柱の中に佇むヴィータちゃんに謝る。アウグスタさんには破られちゃった多重拘束だけど、ヴィータちゃんになら通用するはず。でも、「そんな・・・!」さっきと同じようにピシピシと氷柱にひびが入り始めて、ついには砕けてしまった。残るはなのはちゃんのバインドだけど、それすらもブチブチと千切れていく。

「ヴィータちゃんをいま放つわけにはいかないよ、なのはちゃん!」

「うん、判ってる! 壊されたすぐからもう一度・・・!」

――レストリクトロック――

「離せぇぇぇーーーッ! 邪魔すんなぁぁぁーーーッ! 殺すぞぉぉーーーーッ!」

バインドが全部千切れちゃう前になのはちゃんがもう一度バインドを掛けると、ヴィータちゃんが叫ぶ。そんなヴィータちゃんに私はもう一度氷
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