第18話
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君は武士でもあるしな。正に彼は、侍を体現している男だ)
普段は優しい好青年だが、一度戦場に出れば誰よりも先に、敵と戦い一番の戦果を上げる。また、誰よりも己が主に忠を尽くす男だ。まさに、彼こそが武士の生きざまを体現している。
悠斗君ならば、安心してクリスを預ける事が出来るのだがな。
「さて、私は悠斗君の送別パーティーの準備をするとしよう。マルギッテ准尉」
「は!」
「部隊を集めてくれ。緊急ミッションだ。悠斗君の送別パーティーの準備を行う」
「了解しました!即座に召集をかけます!」
マルギッテ准尉はソファーから立ち上がり、私に敬礼してからリビングを出ていった。
私もソファーから立ち上がる。
「悠斗君とクリスはゆっくりしていると良い。夜には送別パーティーをするつもりだ。クリスもパーティードレスの準備はしておきなさい」
「分かりました。父様!気を付けて行ってください」
クリスが笑顔で私を送り出してくれる。悠斗君は私に一礼する。
「(クリスの笑顔だけで、私は頑張れる!今の私なら、阿修羅すら凌駕するだろう!)ありがとうクリス。では、行ってくる」
私はドアノブを捻り、リビングから廊下に出る。その後、自室に戻り即座に軍服に着替えて部下に指示を出して、パーティーの準備をするのだった。
フランクsideout
とある侍従side
ドイツの首都ベルリンのあるホテルの最上階の、スウィートルームで白髪の眼鏡を掛けた執事と、銀髪の男性が話をしている。男性はリラックスした姿でソファーに座り、ワイングラスを片手に話している。
執事の男は空いたワイングラスに最高級ワインを注ぐ。そんな、当たり前の様な光景が広がっていた。
「それでだ、クラウディオ。お主から見て、悠斗はどう感じた?」
「はい。帝様。九鬼家への忠誠は無論。揚羽様への忠誠心は全く衰えていません。寧ろ、より強くなっていた節があります」
「そうか。やはり、前線に出した程度では、悠斗の忠誠心は変わらないか。それは、非情に良いことだな」
「はい。次世代を担う若手の良い模範となるでしょう。ヒュームは、早く悠斗が帰ってくるのを望んでいますから」
帝と呼ばれた男性が、ワイングラスを口許に運び注がれたワインを飲み干し、空いたグラスを執事の男に向ける。執事の男はワインをグラスに注ぐ。
「悠斗に揚羽以外の女が、いる様子は有ったか?」
「いえ。残念ながらいません。好意を寄せている女性は複数居ましたが、誰も恋仲には発展していませんでした」
「そうか。となると、やはり悠斗はアーサー王の生まれ変わりか。あれだけの力量を持ち、弱者を守り強者を砕く。まさに、アーサー王の様に思えるな」
あくまで、
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