暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第339話】
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
、シャルは両手で俺の手を握り返しながら。


「大丈夫だよ。 一人なら怖くても、二人一緒なら……ね?」


 そう言って擦る様に両手を包んだまま笑うシャル。


「……だな。 まあホラーは非科学的って奴だし」

「そうだよ。 ふふっ」


 軽く微笑を溢したシャルの手を引いて奥へと向かう。

 格納庫内に響く俺とシャルの足音――そして、音が鳴ったであろう場所に到着し、周囲を見るが打鉄が一機鎮座していて、その前には工具が落ちていた。


「……これが落ちたのか」


 その場で屈んで拾い上げると、工具箱の中にしっかりと入れ直す。


「誰かがちゃんと直さなかった工具が落ちたんだね」

「そうだな。 ……まあ原因がわかって安心したよ、俺」

「ふふっ。 何だかヒルトの意外な一面見られて僕は良かったけどね?」

「……ぉぉぅ、誰だって苦手なものはあるんだから仕方ないだろ?」

「あははっ♪ 確かにそうだよね♪ じゃあ、どれ選ぶかまた探そう?」


 そんなシャルの言葉に反応したのか、打鉄が小さく光を放った。

 一瞬の光だったため、シャルは気づかなかったが――何だ?

 シャルと繋いだ手を離す――小さく残念そうな声をあげるシャルに気を止めず、俺は打鉄へと近づいていく。

 見る限りは普通の打鉄なのだが――雅なのだろうか?

 昨日の事件で使った打鉄のコアにつけた名前なのだが――。

 ……昨日の事件、一応トップニュースにはなっていたが謎の組織の襲来という件で片付きそうだ。

 普通なら警備を強化――警察などの捜査があるが、IS学園の土地は何処の所属でもないためそれも出来ず、警備に関してもISがあるから大丈夫というコメンテーターの楽天的な発言がイラッとしたのは内緒だ。

 ラウラもそのコメンテーターの楽天的な発言には呆れ返っていたようで、色々言っていたが――。

 因みにニュースは直ぐに他に来た女子に変えられてしまい、朝やってる音楽番組になってしまった――少しはニュース見ろよ。

 ……話は置いといて、外側から打鉄を見たままでいるとシャルが――。


「ヒルト、その打鉄が気になるの……?」

「ん? ……まあな、何だかさっきの物音……この打鉄が俺を呼んだのかなって思ってな」


 そう言い、屈んで細部まで見るがやはり他の打鉄と同じに見える。

 量産型故に見た目的に違いは無いのだが、何と無く気になって色々見てしまう。


「うーん……何処からどう見ても打鉄にしか僕は見えないけど」

「……俺もそうだ。 ……とりあえず、他の機体も見て回る――」


 そう言いかけたその時、打鉄の側にあったプラスドライバーが床に落ち、金属音が反
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ