後見人と封
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僕以外の人と触れ合うことも必要だよ」
その様子は子供を同年代の子と触れ合わせようとしている親だ。
「……酷い事しない?」
「蓮華君はそんな事はしないさ。僕が保障するよ」
「…そう」
そう言って少女はこちらに来て、じっと見るている。どうしよう。
カズキさんはヒラヒラと手を振って桜華とシリウスを連れて行くし、アテナは興味なさそうにしている。
「………」
「…御剣蓮華だ」
「……篝火 彩火」
「彩火ね、いい名前だね」
「……貰った名前だから」
ああ、カズキさん拾ってきたのか。あの人ふらっと何処かに行ったと思えば、異能者を引き取って来て、異能者協会に預けているからな。
異能者協会とは、様々な理由のある異能者を引き取り、異能の制御法を教える、自立できるようにする、簡単に言えば学校兼孤児院という所だ。
けど、何で今回はこっちに連れてきたんだ?
◇ ◇ ◇ ◇
「この部屋、自由に使って良いからな」
「…わかった」
部屋を案内した後どうしようか蓮華は考えていた。
不完全燃焼なのだから適当に体を動かすべきか。それとも頭脳を働かしているべきか
「見つけたよ、蓮華君」
「何か用ですか、カズキさん」
「ちょっと良いかな」
「良いですけど」
「蓮華君、神殺しに成ったんだろう」
「成りましたけど、何か?」
「ちょっと体を見せて欲しいんだよね」
主治医としてね。とカズキさんは告げた。
伊織カズキは医者をしている。蓮華が小さい頃から負って来た傷は全てカズキさんが処置して綺麗に治したものだ。
腕は超一流で現代のブラック・ジャックという奴だ。
―閑話休題―
「まあ、良いですけど」
「ありがとね。それじゃあ、行こうか」
◇ ◇ ◇ ◇
寝台でうつ伏せになっている蓮華を診ながら蓮華の今の状態を書き記していく。
骨は頑丈、回復力生命力共に向上。
「蓮華君、異能については何か変わった事はあるかい?」
「揮える力の総量が変わったことですかね」
内側から湧き上がるようにして念動力の出力が上がった。加減を覚えるのに苦労しているが、手札の一枚になるだろう。
「そうでしょうね。封を強引にでも破ればそうなりますよ」
「…………what?]
え、今何ていったんだ。思わず英語が出てしまったんだが。
「だから、封ですよ。あなたが生まれた当時の話ですかね、死に掛けたんですよ。―――自身の力に耐え切れず風船が破裂するかのように。まあ、燐が止めましたよ」
幾つかの封を掛ける――錠を掛ける様にしてですけど、とカズキは告げた。
「……もしか
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