第30話「麻帆良祭〜戦うタケル〜」
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ポートであって対処する必要はあまりないとタケルは踏んでいる。
彼にとっての問題は残りの3名。
超の魔法発動に際し、マナがロボたちに紛れて魔法教師達を確実にしとめ、茶々丸が魔法に関する情報面の操作、漏洩、流出を担当している。
今現在、本来学園結界によって封印されて動けなかったはずの巨大生体ロボが活動しているのは茶々丸が学園結界を落としたことに他ならない。
「――良く出来た作戦だ」
天才たちが長年の歳月を経て温めてきた作戦なだけあって、戦略的にも人選的にも、タケルの頭脳では隙らしい隙をみつけられずにいた。
「とりあえずは――」
タケルは小さく呟き、軽く目を閉じた。
――ロボ軍たちの戦闘は学園側に任せておくとして。先生方にも実力者がいるらしいし、タカミチ先生がいればそうそう後れを取ることもないか。
つまり、今の内に対処しなければならないのは龍宮でも超でもない。というか、何よりも真っ先に対応しなければならなければならない人物がいた。
情報を操っている絡操 茶々丸だ。
情報というものは何においても慎重に、俊敏に対処しなければならないもの。
例え強制認識魔法の発動を防いだとしても、彼女の流した魔法情報が対処できないほどに流布されてしまってはそれだけ魔法の存在を信じようとする人間は必ず出てくるはず。
彼女を落とせば、それだけで後は学園側が勝手に結界を再結成し、情報の漏洩も上手く対処されることになる。その結果、巨大ロボも動きを停止して、学園側の戦力もまた持ち直すことになる。
茶々丸を落とすとはいってももちろん、電子戦でタケルに勝ち目があるはずもない。出来ることなどただ一つ。
「ガンツ……居場所を」
即ち、本体をとめること。
一人の人間が近づいてきている。
「……?」
電子戦に没頭していた茶々丸だがその異常にいち早く気付いていた。
だが、すぐに気にするべき事由ではないとして思考回路の片隅に追いやる。
何せこの場所には辿り着くには十重二十重に仕掛けられたトラップとフェイクを見破る必要がある。熱源探知も赤外線も魔法も気も、ありとあらゆる全てを騙しきるほどにダミーが存在している。
さらに、もしもここに辿り着くことが出来たとして人が知覚できないとされる6次元にまでこの空間をずらして絶対に見つからないようになっている。
そうして物理的に断絶されたこの空間内では、さらにいくつもの魔法防壁、科学技術による防御回路が組み込まれており、この防壁を破るのにはほとんどバケモノ級の攻撃能力を有している必要がある。
つまり、その人間がここに近づくことは不可能。勝手にダミーやフェイクに騙され続けて迷路のよう
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