オリジナル/ユグドラシル内紛編
第47話 CASE “Hexa” @
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一本線の傷跡があらわとなる。
「発芽の傾向は今までなし?」
「ありませんでした」
「治りは」
「少しおそいです」
「ふうん――」
凌馬はもう片方の手で、碧沙の手の甲の傷をなぞった。治っていない部位を直接触られて、ぴりぴりとした痛みが走り、碧沙は我慢できず身をよじった。だがその間も凌馬は碧沙の手を離さなかった。
「……っく、ふふ。はははははは! あははははは!」
急に笑い出した凌馬に驚き、つい碧沙は手を振り解いて身を引いた。
「はは……まさか本当に『そう』だなんて……ああ、今日この日ほど運命なんてモノを信じる気になった日はないよ」
「あ、の」
ぐい。凌馬はオフィスチェアから身を乗り出し、碧沙を至近距離で見据えた。
「どうしてインベスに傷をつけられたのに平気だと思う?」
碧沙は首を振った。分からないからここに来たのだ。
「キミの体はヘルヘイムの果実の効果が発症しないように出来ているんだ」
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