クラス代表戦と赤い傭兵 前編……です。
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話しかけた。
「おい、エーカー。どうしたんだ?」
「どうやら私は、おとめ座の数奇な運命に―――未だに翻弄されているようだ。」
「……は?」
千冬の訝しげな視線に構うことなく彼は―――グラハム・エーカーは魂底より、歓喜の叫びを上げる。
「長い間離れていた……あいたかった、会いたかったぞ!ガンダム!」
「……」
絶句する千冬を置いて彼は言い知れぬ高揚感に暫く浸っていた。
グラハムのガンダムLOVEはどこの世界でも、どんな時代でも揺るがない物である。
「……はぁ、またかお前は。」
溜息とともに頭を抱える千冬。自ら身内が婚約者がこの男だと知ったらどうなるのかと不意に考えた千冬はさらに深い溜息を吐くのであった。
●
○Noside
「ふぅん。それが春奈の専用機ってわけね。その武装の数、過重積載じゃないの?」
「動く要塞ですからね。これくらいはあっても問題はありません。」
春奈はそう言いながら指定されたポジションに付く。
すると春奈は嫌な予感を、彼女の持つ直感が働いた。
「鈴ちゃん、危ない!!」
春奈はウイングバインダーを開きドラグーンを防御シフトで起動、射出。展開装甲から防性エネルギーが放出される。
「ちょ、試合はまだ……!?」
鈴は途中で言葉を飲み込む。否、飲み込まなければならなかったのだ。
春奈が鈴をISごと抱えてその場から離脱。さっきまで鈴がいた所に赤いビームが降っていた。
[見つけたぜェ……ガンダムさんよぉ!]
バリィンッと遮断シールドを破りアリーナに突入してきたのは見知らぬ機体だった。
しかし、その機体の背中から放出されている赤い粒子に春奈は戦慄した。
「あ、あれは……疑似太陽炉……」
―――機体識別不能。unknownと断定。警告、ロックオンされています!―――
[わりぃな……こちとら身体が掛かってる分お前さんを討ち取らねぇといけねえんだわ……覚悟はいいか?……ん?女かぁ?]
「……へ?」
[訂正させてもらう。覚悟はいいか?ガンダムちゃんよぉ?]
「……ふざけた輩は嫌いです!」
春奈もフリーダムを戦闘態勢に切り替える。
[アリーナに残っている生徒のみなさんは教員の指示に従って避難してください!繰り返します!これは訓練ではありません!―――]
アリーナに響き渡る教師たちの声と生徒たちの悲鳴が重なった。
「鈴ちゃんは撤退して!」
「何言ってんのよ!?試合の決着もついてないし!」
「こんな状況じゃ試合も中止!あとできちんと謝るから……」
春奈の物言いにカチンときたのか鈴が声を荒らげて反論する。
「だからって、あん
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