第五章 StrikerS編
第百六十一話 『決戦(5) スバルの想い、ティアナの強さ』
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ではなく、物陰に隠しておいたもう一丁のクロスミラージュだったのだ。
すずかの魔改造でクロスミラージュは担い手の手から離れても自分の意思で事前にカートリッジロードしておけば砲撃を放てるように予備魔力が内蔵されていたのだ。
これで一回ウェンディを撃墜したのであった。
しかしそれだけではオットーは狙い打てなかった。
驚くべきはその設置した射線上に誘導するティアナの手際を褒めるべきだろう。
一直線にしか放てない砲撃を二度も狙って当てるにはかなりの計算と誘導が必要になってくるのだから。
…まぁ、そんなことなど知るよしもない戦闘機人三人は慢心はしていなかったのだろうがティアナの手の上で踊らされる形で撃墜されてしまったのである。
こうしてティアナ VS ウェンディ・ディード・オットーはティアナの勝利で幕を閉じるのであった。
◆◇―――――――――◇◆
…ティアナが三人を討ち取る少し前にまで遡る。
Side スバル・ナカジマ
「うぉおおおおおーーー!!」
「おりゃぁあああーーー!!」
あたしのリボルバーナックルの拳と、確かノーヴェとか言ったっけ? その子のスパイクのような蹴りによる武装が衝突する。
それでまたしても拮抗してすぐに弾かれてあたしはウィングロードに飛び乗る。
あちらもあたしのウィングロードに似たISを展開して飛び乗る。
「ふんっ! やるじゃねーか!」
「ノーヴェもね!」
「ふんっ…」
「えへへ…」
敵同士だと言うのにあたしとノーヴェはお互いに笑みを浮かべていた。
「ねぇ…?」
「なんだよ?」
「あたし達は同じ戦闘機人だよね」
「あー、そうだな…」
「でも、こんな戦争を起こさなくても生きていけるんだよ? 笑えるんだよ?」
「そんなのは無理だ…。あたし達にはそんな道はねえんだよ!」
「いや、ある! あたしとギン姉はこうして人間として、人として暮らしていけてる! だからノーヴェ、あなたもあたし達と一緒に暮らしていけるんだよ!」
「そんな話…信じられるか!」
「信じて! あたし達はきっと分かり合える! 一緒に笑い合えるんだよ!」
「ッ…!」
それでノーヴェの表情は少し葛藤しているように見える。
あと、少し…。
もう少しでノーヴェは心を開いてくれる!
あたしがそう思ったその時だった。
「あー! もうなんとでもなれ! あたしに言うことを聞かせたきゃあたしに勝つことだな!」
そう、ノーヴェは啖呵を切ってきた。
「…うん。やっぱりあたし達は似ているね。やっぱり最後には拳同士で語り合わないとやっていけない、ティア曰く脳筋って奴だね!」
「なんか知らねぇけどその言葉、無性にムカついた! かかってこいよ! 勝つのはあたしだからな!
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