第二章 八話 ネージリンス・ジャンクションへ
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「あいよ」
というわけで、白野は食堂を後にした。
*
ユニコーン カタパルト
「バーク主任、俺のジェガンの調子はどうよ?」
「バッチリ」
一方その頃、ユニコーンのカタパルトでは最近主任という名を冠するようになったバークがパイロット陣と協議して個人調整した機体のロールアウトに狂奔していた。
「機体の耐久度、機動力、共に大幅に向上した。これでいけるはず」
「凄いな」
「期待していい」
しかし、実際のところユニコーンがジェガンを搭載したのは最近で、主だった戦闘が行われてしまった後なので実戦の機会に恵まれずにいる。まあ、ユニコーンがエルメッツァに渡れば嫌でも空戦の機会が生まれるだろう。
それまでは早期警戒機として航行中のユニコーンの周りを飛び回るくらいしかやることがないだろうが。
「隊長機は専用カラーリングがしてある」
「なぬ!?」
バークの指差した先にあるジェガンは、黒く塗のものと緑と黒のネージリンス系艦載機のカラーリングが施されている。
すると、その黒いジェガンの方からパイロットのカトーが流れてきた。
「主任、私のジェガンは万全だ。いい仕事をしてくれた」
「ありがとさん。例のライフルは威力を上げるために少し大型化しておいた。取り回しには、注意」
「わかっているさ。シミュレーターで十分慣れた。実戦でも問題ない」
すると、今度はネージリンス系カラーリングのジェガンからレイアムが流れてくる。
「主任、ジェガンの右脚の反応が遅いぞ。何かトラブルかもしれない」
「ちょっと見てみよう」
そう言って、バークは床を蹴ってレイアム機の方向へ飛んでいく。右脚に取り付き、脚部装甲についているカバーを開けて内部メカのチェックを始めた。
「……いや、異常なし。ハードでないなら、ソフトか?」
確かに急造品といえば急造品なのでソフトの作り込みが甘かったのかもしれない。そう考えて、バークは腕に装着してあった小型コンピュータをジェガンのメインシステムに接続、脚部行動関係のデータを洗い始める。
「どうだ、主任?」
「…たぶんソフト。今調べる」
カタカタとキーボードを操作して異常のある場所を探る。
「………………………」
やがて、一箇所システムに不備を見つける。
「脚部デバイスが正常に認識されてない…?いや、それなら…」
またしばらくカタカタとキーボードを叩くバーク。そして、一通りの作業を終えると確認ボタンを押す。今度は正常に戻ったようである。
「レイアム隊長、これでいいはず。動かして」
「了解」
レイアムはコクピットハッチを開けて操縦席に座る。
バークは脚部を蹴ってジェガンの起動に巻き込まれないよ
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