暁 〜小説投稿サイト〜
作り笑い
第一章
[2/2]

[9] 最初 [2]次話
なのです」
「どんな悲しい思いをしている人でもですね」
「笑わせてそれを忘れさせる」
「それがですか」
「はい、仕事です」
 今度は一礼して言う彼だった。その身体にぴっしりとした派手な色とカラー、フリルまで付いている如何にも道化といった格好でだ。
「そういうことなのです」
「ううん、やっぱり凄いですね」
「そうしたことができるなんて」
「それにジュゼッペさんって動き軽いですけれど」
 メイドの一人がここでこんなことを言った。
「けれどあれですよね。宮廷に入って長いですよね」
「もうどれ位ですか?」
「私達が生まれる前からおられると聞いてますけれど」
「三十五年位でしょうか」
 それ位ではないかとだ。ジュゼッペはおおよそだが答えた。

[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ