第一章
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なのです」
「どんな悲しい思いをしている人でもですね」
「笑わせてそれを忘れさせる」
「それがですか」
「はい、仕事です」
今度は一礼して言う彼だった。その身体にぴっしりとした派手な色とカラー、フリルまで付いている如何にも道化といった格好でだ。
「そういうことなのです」
「ううん、やっぱり凄いですね」
「そうしたことができるなんて」
「それにジュゼッペさんって動き軽いですけれど」
メイドの一人がここでこんなことを言った。
「けれどあれですよね。宮廷に入って長いですよね」
「もうどれ位ですか?」
「私達が生まれる前からおられると聞いてますけれど」
「三十五年位でしょうか」
それ位ではないかとだ。ジュゼッペはおおよそだが答えた。
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