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春から秋に
第七章
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時間ができたならだ。それを使うというのだ。
 その話をしてだった。お爺さんとお婆さんは。
 実りの秋の後でだ。別の実りを実現させようとしていた。それでだ。
 まただ。お爺さんが言った。
「さて。今年の冬は今年の冬で」
「忙しくなりますね」
「ああ、楽しみだよ」
 秋は終わっても春までにだ。別の秋を迎えようとしている二人だった。もう一つの実りの秋を。その為にまた働こうというのだった。


春から秋へ   完


                   2011・7・6

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