11話
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ろうが。先ずは最後まで聞いてくれ」
夕は4年前の事件と世界の力について剣に語る。剣は何度も叫びそうになったが、それを抑えて黙って聞いていた
「………」
「まあ、転生者を罰する力は原作に関わってさえいえば回避できる。何が質問はあるか?」
「…なんで?」
「ぬ?」
「なんで君はそんなに平静なんだ!知り合いの転生者は殺され、友人は重傷を負って、君自身も殺されかけたんだろ!………………っ僕の…せいで」
なるほど、こいつは転生者が殺される原因となった自分を目の前にしてどうして平静を保っていられるかと聞いているのか。
「殺された連中がどう思ったが知らないが、俺はお前のせいだとは思っていないからだ」
過去に何も思わなかったわけではないから<現在は>を心の中で付け足す。
「え?」
「さっきも言ったけど、原作に関わらない転生者への罰は形はどうあれ下されることだ。例えお前があの男を逃がさなかったとしてもだ」
「………」
「この世界の意思に実体があれば粉々にしてやりたいとは思っているけど、お前にその感情をぶつけるのはそれこそお門違いだ。」
剣はまだ納得できていないようだった。
「時間をやるからゆっくり考えな。昼飯作ってくるから」
「…ありがとう。そうするよ」
夕は昼ご飯作り剣と食べる。剣は食事中もずっと何かを考えていた。時折夕に質問をして意見を仰いだりもして自分の意見を固めていった。
昼飯を食べて1時間ほどたったころ2人は居間にいた。
「いずれは起こることだったとしても、僕が原因で同胞を死なせてしまったのは事実。僕がそれを一生背負って彼らの分まで生きる。僕は彼らことを決して忘れない。それが僕にできる償いだと思うんだ」
実に漫画の主人公らしい台詞である。
「良いんじゃないか。出来もしない償いよりもよっぽど現実的だ」
「ありがとう」
その後に生き残りの転生者(南 友木)が原作知識が無印までであることを教えておいた。剣の原作知識の穴埋め計画はここで潰えたのだった。
「いろいろ教えてくれてありがとう三河」
「礼はいいから早く俺を倒して自由にしてくれ。少しずつ戦うのが面倒になってきてるんだ」
「はは、頑張るよ。そうだもう一つ聞かせて欲しいことがあるんだ」
「どうぞ」
「君は自由になった後は原作に関わる気はないのかい?」
「…今さら原作に未練はないからな。出来るだけ関わりたくないってのが本音だな。やっと自由になれる力も手に入れたことだしな」
「そっか…」
剣は協力して欲しいという言葉を飲み込み帰っていった。
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