暁 〜小説投稿サイト〜
打球は快音響かせて
高校2年
第二十七話 最低限
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
海も親指を立てて応える。

(太田はそれほどセンスのある子じゃない。だが、チャンスの場面では驚くほど空振りしないんだ。集中した打席では必ずバットに当てる。その部分に関しては、気持ち良く打ちたがる宮園や鷹合に明らかに勝る。チャンスで三振すると何も試合が動かない。だから私は上位にはできるだけ、必ず最低限の仕事をする信頼できる打者を置きたいんだ。)

浅海は球場のバックネット裏に座って試合を見ている乙黒に一瞬だけ視線をやる。そして、勝ち誇った顔をした。

(どうだ乙黒。接戦になって分かっただろう?私が太田を4番で使う理由が。)

ーーーーーーーーーーーーーーー


「いやー、助かったなー。相手のセカンドの送球が悪くて助かったよー。」

乙黒はその頃、バックネット裏でこう呟いていた。…どうやら、分かっていなかったようです。





[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ