第五章 StrikerS編
第百六十話 『決戦(4) 闇落ちの心。進む戦況』
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成度でしょう?』
「どうやってレイジングハートのデータを…!」
『んー…。特別に教えてあげてもいいわよ。それはね、私の姉妹にハッキングやクラッキングが得意な子がいてね。
その子がこの時のことを想定していたドクターの指示で管理局のデータベースに侵入してその杖のデータを入手してくれたのよー』
クアットロの上機嫌な言葉に、シホは思わず驚愕する。
(管理局のデータベースに侵入!? それなりに強固なはずの防壁を突破するほどの腕を持っている子がいるの!?)
シホはその思いがけない能力を持っている子の力に戦慄を覚えていた。
それはつまり、その子が本気を出せばデバイスのデータだけではなくかなり深い情報まで掘り出せるということだ。
最悪、ハッキングできるということは情報操作も難なくされてしまう恐ろしい能力だ。
見逃しておくことはできない…!
そう、シホは思った。
ちなみにその能力を保持しているナンバーズは言わずもがな現在レンと交戦中の13番の名を持つ『トレディ』である。
トレディ自身は軽くやっているつもりなのだろうが、周りから見たらまさに異常とも言うべき能力を持っていた。
スカリエッティがトレディが完成した時にはそのハッキング能力には目を見張ったといえば、その凄さが分かるだろう。
だからゆえにスカリエッティは13番の名を持つトレディを若い番号の子達より早く目を覚まさせたという秘話があったりするのである。
―――閑話休題
『さぁ、高町なのは! その生意気な女を殺しちゃいなさいな!』
「了解…。…シホちゃん、おとなしくしてね? 痛みも少なくして、一瞬で殺してあげる…」
「ぐっ…!」
瞬間、レイジングハート・プルートの先端から虹色の砲撃が放たれ、シホ目指して向かってくる。
「やられるか…!」
咄嗟にシホは痛み軋む体を無理して起き上がり、縮地を使いその場を離脱する。
だが、すぐに避けて良かったとシホは思い知ることになる。
『ドゴォッ!』という破砕音とともに玉座の間の地面はかなりの深さで抉れていたからだ。
背後の壁などは見るも無残な事になっていた。
(非殺傷設定じゃ、ない…!)
最初からそんなものは搭載されていないとシホは思っていたが、初めて目にするそれにやはり驚愕を禁じえない。
一切の遠慮無く放ってきた事に、なのはは完全にクアットロに支配されていることを悟り、シホは、
(これは…一筋縄ではいかないわね)
と、内心で苦心の言葉を零していた。
「…でも、今更引き返せないのよ! なのは、あなたの洗脳を解除して救うからね!」
「………」
シホの宣言に、しかしなのはは無言で杖を構えるのだった。
シホもシホで、
《アルトリア! 体を早急に治療して
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