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不可能男との約束
初デートの予定外
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だったということなのか。

「ほ、本当に……?」

「へっ……俺が今までお前に嘘を吐いたことがあったか?」

「ええ……嘘というよりも想像以上の事をしでかした事は多々……」

それはもうたくさん。
最早、記憶と言うより経験と言う物で頭に刻み付けられているから殺意も怒りも湧かないレベルだ。
これってある種の洗脳を受けているんじゃないか、と思うが気にしないでおこう。
いざという時は怒る。超怒る。

「で、でも……余り話も聞かなかったし連絡を取り合っている姿も……」

「誰か好き好んであの人外家族に連絡を入れるか」

どうしよう。一瞬、凄い納得しましたけどそれでいいのだろうか。
シンさんやユキさんも確かに大概だけど妹のミヤちゃんも小さな頃ですら怪物っぷりの片鱗を見せていましたからねぇ。
いやまぁ、ここにいる剣神やどこぞの建御雷の代理神さんも酷いものなのだが。




「おや? どうしたんだいハルさん? ああ僕が爪楊枝で蠅を貫いた? ああ。それくらい簡単簡単! タイミングと技量が合致すればあの猿の息子でも出来るから! でも最近は娘も成長したのか………歩法+隠行をしてもばれるん………いやごめん待ってくれハルさん。ドリルを出すのは百歩譲って問題なしだけど問題は掘る場所……ああ! やっぱり躊躇せずにそこなんだね! 素敵だよハルさーーーーーーん!」






だがそれを認めると神道人外説が生まれてしまうから止めておこう。いや結構神道は無茶苦茶をする事が多いから人外説も間違ってはいないが自分が巻き込まれるのは勘弁願いたい。

「じゃ、じゃあ……本当に私の早とちり……?」

「最初からそう言っているだろうが」

何故か冷たい風が私達を通り抜けた気がしてならない。
頭の中でやってもうた! とかしまったしまった! などという愉快な反応が起きるが今はこの現状をどうするかが先決だ。

お、重っ! 空気重! やっちゃった感満載じゃないですか私!? 

何たることか。私の母は術式などは当然として料理やその他色々大切なことを教えてもらったのだが空気を読む方法だけは教えてもらっていなかった。
巫女がOh……myGod! と叫んでもいいのだろうかと変な思考を続けていたら

「おらよ」

「むぐっ」

口の中に何か甘いものが無理矢理入れられた。
すると何時の間にか彼の手には甘い砂糖菓子……綿飴を握っておりその欠片を千切って私の口に入れたのだろう。口の中に甘い味が広がっているところから解る。
そうすると最初に思いつくのがカロリー計算である自分に脱帽だが、そこら辺はあのキチガイの姉と弟と付き合っていると自然に絞れるし気を付けているので問題ないし、この祭りの中で考えるには少し場違いだとは流石に思う。

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