初デートの予定外
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カオスになってしまう。
そういうのは既に私とホライゾンで賄っているはずなのにインフレしてどうするというのだ。
まぁ、こんな世の中なのだから王族と知り合いになったり友人になったりする可能性があるというのはある意味で歴史再現のお蔭である。
そしてその枠組みを内から暴れ回るかどうかを決めるためのデートを我が王はしているのだ。
どうするだろう、という思いは当然内に生まれてはいるが我が王がそれこそ自分と境界線上の強力なパートナーであるホライゾンと決めた答えならばそれに騎士として応える気概は持っている。
だから自分はこのままでいいが───出来れば友人達にはこれからの未来に対する報酬みたいなものを得てほしいと思うのは傲慢だろうか。
だから留美の事を考えるのは彼女に失礼を働いていると自覚はするのだが、してしまうのは性分なのだろう。
だから
「……智も失敗していなければいいんですけど……」
血が凍る、汗が流れる、寒気がする。
浅間・智という人生において最悪な事というのは確かに幾つかあった。
ホライゾンが死んだこと。
トーリ君に対して何も出来なかったことなどが最も分りやすい例であり、勿論それ以外でも小さいところで失敗や失礼を働いたことは多々あったし、あったのだろう。
それらの失敗に対して自分は出来る限り前向きに取り組んだと思う。無論、後悔の念を覚えたこともあったがマイナスばかり考えないようにと出来る限り心掛ける様にもしていた。
しかしこれはない。
身内でも踏み込んでいい場所と悪い場所の区別をつけれないというのは巫女としても人としてもやってはいけない事である事など子供でも分かる。
どうしよう、というその思考だけが頭を埋め尽くし
「そぉい」
間抜けな声とともに放たれたデコピンが空回りしていた思考を少しだけ落ち着かせた。
あいた、と思わず額を両手で押さえ、痛みを止めるかのようにするが当然無意味である。
条件反射で犯人の顔を見てしまうとそこにある表情は呆れた溜息を吐いているというポーズに似合う表情であった。
「勝手に決めつけて勝手に状態異常混乱になって勝手に鬱になんなよ。それにお前の疑問も普通なら誰でも思うことなんだからおかしくねぇだろ」
「で、でも……」
「そこでJud.って答えろよバーロ」
苦笑する彼を見て自分はどんな表情を浮かべればいいのか一瞬悩む。
結局、浮かべてしまった表情は彼に溜息をもう一度吐かせるものであったことは確かであった。
「……お前の事だからどーせ俺が何を言っても気にしたり悩んだりするんだろうけどとりあえず嘘偽りない真実言っとくぞ───皆、元気にしているよ」
「……え」
ということは何だ。
全部私の早合点による混乱
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