初デートの予定外
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の隙間に言葉を挟まれてしまったので馬鹿みたいな言葉を発すると同時に頬を赤くして少し混乱してしまう。
思考内容が内容なのでばれたら遠慮なく死ぬしかないのだが、死ぬならば部屋にあるトーリ君用の毒見フォルダを消さなきゃ死んでも死にきれないので却下だ。
シュウ君もこちらの混乱に気付いたのか、明らかにこっちに対して不審を露わにしている。
不味い。
このままでは浅間神社の巫女の不祥事が……!
そう思い、焦りに焦りに焦った結果、出た言葉は
「そ、そういえば───シンさんや幸さん、ミヤちゃんは元気ですか?」
凡そ考えられる中で最悪の選択肢であった。
「……私の鼻がおかしくなっていないのならば何故かここで我が王は犬の様に這いつくばっているのですけど……」
「恐らくそれはきっと事実ねミトツダイラ───あんたは優秀だものね」
「……この誇れない結果を見つけても……」
「まぁまぁミトッツァン。想定内想定内」
二人のデートをナルゼとナイトと一緒に追っていたらまさかの事態。これが想定内になってしまう自分の王に俯きそうになるが我慢我慢。
私、騎士。騎士、こんなもので負けてはいけない。
武蔵の騎士であり我が王の騎士なのだ。一番必要な忍耐を鍛えていなければ仕えられないのだ。うん、そう。忍耐は誰にとっても必要なものだからこれはおかしい事ではないのだ、うん。
忍耐だけカンストなどしていない。
「まぁ、総長とホライゾンのデートだからこんなものでしょう」
「うんうん。言葉選べば犬の散歩だね」
マルゴットは時々、直球過ぎと思いますの。
「じゃあ副長と浅間はどうなってると思う?」
「───公開処刑?」
英国の祭りでエロ神が一人昇天する事態になるんですの、それ?
しかも、処刑者は浅間神社の巫女。
神殺しの伝説をまさか身内の巫女が生み出すことになるとはどんな物語ですの。しかも動機は恐らくセクハラ。
何とも物騒な内容だが今思えば我が王も告白場は処刑場であった。最近では死ぬかもしれない場所で告白すると成功するというジンクスでもあるのだろうか。
「ま、まぁ、そこら辺は置いといて……どうなってるのでしょうね? 智が心配ですわ……」
「その"が"がどういう意味かは無視してあげるけど、どちらかと言うと私が気になるのは留美とかいうあの巫女ね」
ナルゼの疑問も解らないでもない。
留美は恐らく、というより間違いなく……その……副長に懸想……しているようなのだが今日も二人がデートに行くのを笑って見送っていたのだが、よく解らない。
……それでいいんですの?
智応援派の自分がこんな事を思うのはおかしいのかもしれないがそれでも思ってしまう。
恋愛となると勿論、自分はそんな経験がない
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