旧校舎のディアボロス
イッセー初めての彼女
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ろそろだな……アクセル」
龍介が呟いた。私はそれを聞き逃さなかったけど。
パーン!!
龍介の姿が少しブレた瞬間、叩いた音がして龍介はイッセーの後方にいた。
トン――カラカラ……。
音がした方向はイッセーと龍介の間、竹刀の先端が落ちていた。
その竹刀の先端は、龍介の持つ竹刀が折れたモノだった。
バッターン!
イッセーが受け身を取らずに前方へ倒れこんでしまった。
ピクリとも動かないイッセー。
「……」
「「「「「……」」」」」
「……動かないにゃ」
私がイッセーを指で突いてもピクリともしない。
「……マジか?」
「……どうやら、屍と化しているようにゃ」
「……っ!!」
冗談なのに、面の中で顔を青くする龍介。
「はぁ、冗談よ。ただ気絶してるだけ」
「そ、そうか……冗談言わないでくれよ。心臓に悪い」
ちょっとだけ龍介を弄ってみたけど……龍介の顔色が青から白に変わりそうだったので、やめてあげたにゃ。……仕返しされたら怖いし。
「……龍介、少しやりすぎ。イッセーが気絶してる」
「…イッセー兄さまを連れて帰ってもらえますか?お仕置きは出来そうもないので」
……ってことは、二人のお仕置きは決定なのね?
「「ギヤァァァァァァ!!!!!」」
……早速、二人のお仕置きが始まってるわね。
「よっと……」
いつの間にか防具を脱いで、イッセーの防具も脱がせた龍介。イッセーを背負い、「先に帰ってるから、白音たちと帰ってくれ」と言い残して出て行ってしまった。私はそのとき、龍介が旅立つ前を思い出した。それは、遊び疲れたイッセーを家まで背負って歩いてた龍介。そのときの光景といま目の前にしていた光景が…重なってしまったの。……懐かしい思い出。それは今でも変わらないと、いまの私はそう信じていた。
D×D
痛てて……頭痛がする。
俺は目を開けると、そこには黒い髪が見える。
――この黒い髪って……。
俺はこの髪に心当たりのある人物に声をかけた。
「……龍兄さん、そろそろ下ろしてくれるかな?」
その人物は、遠山 龍介。……俺の兄さんで、今日帰国してきた。
「ん?起きたのか。…気を付けろ、体が重いだろうからな」
龍兄さんは俺を下ろしてくれたが、俺はよろけてしまう。
「…っと…だから言っただろ。気をつけろと」
「ごめん、兄さん」
俺は龍兄さんの肩を借りて立つ。
「ん?いま俺のこと何て言った?」
「え?兄さんって……あっ!」
俺は自分で言った言葉に顔を赤くした。
「…ハハハ、俺もそっちの呼び方のほうがいい。そろそろ歳
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