第17話
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市街地での戦闘を開始していた。悠斗が戦端を切り開き、突破口を開いてからは敵は即座に防衛陣地を破棄して、市街地での戦いに戦法を変えてきたのだ。現在、首都の大通りを移動していたのだが、敵の待ち伏せにあったため近くにあった民家の壁沿いに姿を隠しつつ、突撃銃で応戦している状態だ。カニスとエイはマガジンを交換している。
「ロイ曹長!」
「なんですか!?ヤン中尉!」
「手榴弾を投げろ!敵を吹き飛ばしてやれ!」
「了解です!カニス!エイ!手榴弾を敵に投げるぞ!タイミングを合わせろ!」
「「了解(です)!」」
カニスとエイが手榴弾を取り出して安全ピンを引き抜く。俺も
手に持って安全ピンを引き抜く。敵の弾幕が一時的に途切れた。
「今だ!投げろ!」
「せい!」
「それ!」
「えい!」
で弾幕が途切れたタイミングでヤン中尉が指示する。俺達3人は一斉に手榴弾を投擲する。投げ終えて素早く身を隠す。少しして、爆発音と爆風が発生して、土煙が辺りに立ち込める。風が土煙を運んで行くと俺とヤン中尉が顔を覗かせて大通りを見ると、生きていた敵兵達により再び敵の銃撃が再開された。
「クソ!敵兵はなんて数だ!50人はくだらないぞ!」
「此方は12人しかいませんよ。此処で足止めを食らいますね」
「何とか大通りを制圧したいところだが、此方の戦力不足か。友軍か戦車が来てくれると助かるんだがな」
弾幕を展開しつつ、交互に交代しながら会話を続ける。ヤン中尉が下がり俺が前に出ようとした時だった。外を見ようとした瞬間、ドッカーンと爆発音が辺りに響き空気が震えた。俺達は慌てて伏せて爆風を回避する。直ぐに立ち上がり壁から顔を覗かせる。すると、地面に巨大な穴が開いており、煙が上がっていた。おそらく、爆発に巻き込まれたのか敵の兵士が全滅していた。
「よう。初めましてだな。大丈夫だったかい?」
「ん!誰だ!」
大通りの後ろ側から声をかけられる。俺達は銃を構えて振り替える。すると、そこには大柄の男性がバーズカを2丁肩に担いで立っていた。その隣には、渋い顔立ちの男性が立っていた。大柄の男性の後ろには、男性が率いているであろう部隊の隊員がいた。ヤン中尉が敬礼する。俺も遅れて敬礼すると、大柄の男が返礼した。
「救援感謝する。我々はドイツ軍指揮下の傭兵部隊長ヤン中尉だ」
「同隊所属の副隊長ロイ曹長であります」
「GA社所属の傭兵部隊の隊長を務める、ローディー・フィードバックだ。部下からは先生と呼ばれている」
「私はGAグループの一社である、有澤重工43代社長有澤隆文だ」
二人と挨拶を交わしていると、此方に一人の女性が走ってきた。彼女は、ローディー殿側に来る。私は彼女の姿を仰視した。
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