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真剣恋にチート転生者あらわる!?
第17話
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つかっただけで粉々なるとわな。これで、バルカン・レイヴンは武器を失ったぞ。さあ、どう動く?)

バルカン・レイヴンが驚愕の表情を露にする。
だが、奴も戦場を生き抜いた熟練の戦士。直ぐに背中に背負っていた弾薬を破棄して、その太く大きい二の腕から繰り出されるパンチを悠斗に放つ。パンチは悠斗の顔面に直撃した。

「な?おい!ストレイド!しっかり知ろ!」

私は慌てて悠斗に無線を入れる。だが、悠斗からの返事は返って来ない。 だが、モニターを確認するとバルカン・レイヴンの方が手を押さえていた。

(ああ。そうか。悠斗が堅すぎたのか。よく考えてみれば、バルカン砲の砲身がぶつかっただけで、粉々に砕け散ったんだからな。普通に悠斗を殴ればそれだけで、相手の拳が砕けるな。ふふ。規格外な奴め)

バルカン・レイヴンが拳を押さえつつ、後ろに後退る。悠斗はただ拳を構えているだけだ。
そして、次の瞬間バルカン・レイヴンの身体が宙に舞う。悠斗の拳が視認出来ないほどの速さでバルカン・レイヴンの身体を捉える。空中でサンドバッグにされているバルカン・レイヴンの体には凄まじい速さで傷が出来てゆく。口から吐血し、血が地面を赤く染めてゆく。そして、悠斗の放った最後の一撃でバルカン・レイヴンが壁に激突した。バルカン・レイヴンが僅かに顔を上げて、悠斗に何か話している。
やがて、バルカン・レイヴンも力尽きてその生涯に幕を降ろした。奴が死んだ瞬間、辺りにいたレイヴン(大烏)が一斉に飛び立った。
私は悠斗に通信を入れる。

「ストレイド。良くやった。これで、友軍が安心してそこを突破出来る」

「そうだな。バルカン・レイヴン。奴もレイヴン(渡り鴉)だった。同じ傭兵としては、共に戦えたらさぞ良かっただろうな」

「そうか。ストレイド。だが、ifは所詮ifにしか過ぎん。つまらない事を考えるな。戦場では、余計な事を考えていると死ぬぞ。それを忘れるな」

「分かってるさ。さて、友軍の為にさっさと、他の防衛陣地を無力化しますかね」

「そうだ。それがお前に与えられた任務(ミッション)だ。それにな、悠斗・・・・・。だ」

「なんだ?シリエジオ?なんて言ったんだ?」

悠斗が首を捻る。私の言葉の続きが気になるようだ。

「さあな。さっさと任務(ミッション)を続行しろ」

「・・・・了解だ」

そう言って悠斗は通信を切る。通信をOFFにして私は背もたれに背中を預ける。

(悠斗。死ぬなよ。私が見出だした男なんだからな。愛しい人よ)

私はほんのりと笑みを浮かべつつ、モニター画面に映る悠斗を見つめているのだった。




セレンsideout



ロイside



ヤン中尉率いる傭兵部隊の俺達は、敵の防衛陣地を突破して首都の
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