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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交誼
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しかし、それでも。

この少年には効かない。

カグラ曰く、外殻強度がものすごい事になっているらしいが、詳しい事は分からない。いや、今は分からなくてもいい。

「おらよッ!!」

左のザ・ネームレス。

眩くばかりの青い光を放つ。それが誰かの手に引かれたように加速するのを、黒眼の猫妖精(ケットシー)は無機質な瞳でじっと見ていた。

そして。

轟音が響き渡り、ニィと少年は笑う。

黒衣の少年は、勝ち誇ったように笑う。

()()()()?」

『……………………』

袈裟斬りに振り下ろされてきた凶刃を、しかし己には絶対的に安全であるはずの刃を。

彼は、右手で防いでいた。

先のカグラの一撃。顎を強打したアッパーカット。

あれは実は、確実に目前の存在に明確なダメージを与えていたのだ。その証拠が――――

「おいおい。アゴの()()()()、庇わなくていいのかい?」

『―――――――――――dl;nslnrveipッッッ!!』

俺と少年のちょうど中間。

刀と腕が交錯するそこに、何の前触れもなく突如として真っ黒な煙が噴出した。

それはまるで意思を持っているかのように両者の姿を覆い尽くし、視界をまったくのゼロに貶める。

そんな二人の死角。

足元。

そこから、ヌルリと煙を割って入る一つの影。

緋袴の裾をたなびかせる闇妖精。

闇妖精、インプに限らず、アルヴヘイム・オンラインに住まう妖精九種族には、それぞれ種族だけの特徴というものがある。

そしてその中でも闇妖精に当てはまるのが、《暗視能力》である。暗闇の中でも真昼のように見えるという、比較的九つある種族特徴の中でも便利な能力。

闇妖精の巫女は真昼のように見える煙の中で、大太刀を跳ね上げた。

アゴを目掛けて。

『!!――――jsml;klv失策!』

人外の速度で腕を防御に回す少年だが、ソレイユ達の目的はそこではない。

太刀と腕が交差する一歩手前。

白く白熱する刀身が、眩くばかりの光を放った。

「光よ!!」

咆哮が轟く。










「なぁ、これからどこに行くんだ?」

と。

闇妖精の特徴である紫色の、コウモリの翼に似たような翅を震わせながら、黒衣の少年は言った。

「ん〜、ひとまずはマイ達のプレイヤーホームかも。そこでいった休んだらいいんだよ」

返ってきたのは、同じ闇妖精の女性に抱えられた、真っ白な髪を持つ少女の声。透き通ったその空気の震えが、優しく空間内に響き渡っていく。

「って言ってもなぁ」

黒衣の少年は、今しがた自分達が飛び立った地に視線
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