第176話 勝利の香り
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言ってカオリは肩から下げているキャラメル色をしたショルダーバッグの中から小さな小瓶を取り出し、コルクの栓を抜いた。すると、小瓶の中から淡い黄色の煙が出て来て、一夜の鼻をくすぐる。
一「おぉ!何とすて・・メエェェエエエェエエェエエエエエンッ!」
黄色い煙を吸った一夜が突然雷に打たれたかのように電気を帯びながら痺れ始めた。
ヒ「一夜さん!?」
イ「師匠!」
レ「大将!!」
ジェ「先生!」
キ「アニキ・・・」
待機場所にいたトライメンズ+ジェニー+キルロが口々に叫ぶ。相変わらず呼び方は一貫していない。
カ「今のは麻痺の香りです。ちょっと刺激が強すぎましたか?」
カオリは小さく微笑みながら使い終わった麻痺の香りの小瓶をショルダーバッグの中に仕舞う。
一「メ・・メェン・・・」
麻痺の香りをまともに食らった一夜はすでに着ている白スーツがボロボロになっている。
一「ぜぇ・・はぁ・・・ぜぇ、な、なかなか・・はぁ・・・や、やります、な・・・ぜぇ・・はぁ・・・こ、ここは、痛み止めの・・・香りで・・ぜぇ・・はぁ・・・傷を・・・癒し、ましょう・・・ぜぇ・・はぁ・・・ぜぇ・・はぁ・・・」
グ「おっさん、もうグダグダじゃねぇか・・・」
一夜の様子を見てグレイが呟く。一夜はどこからか試験管を取り出しコルクの栓を抜いた。すると、試験管の中から黄緑色の煙が出て来て、一夜の体を包み込む。痛み止めの香りは痛みを和らげる効果がある。
そして使い終わった痛み止めの香りの試験管を投げ捨てる。
一「そろそろお見せしましょう。我が力の香りをっ!!!」
そう言うと一夜はまたどこからか試験管を取り出しコルクの栓を抜いた。すると、試験管の中から赤い煙が出て来た。その赤い煙を一夜は思いっきり鼻で吸い込む。
一「ぬおおおおおっ!力の香り、全開〜〜〜〜〜!!!」
煙を吸い込んだ一夜の体は徐々に筋肉質になっていく。最終的には着ていた白スーツとオレンジ色のYシャツがはちきれてしまうほどの巨漢になっていた。当然の事だが、巨漢になっても顔は変わらない。
一「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
筋肉の塊のようになった右腕をカオリに向かって振りかざす。が、カオリは可憐な身のこなしでその場から離れる。その一瞬でショルダーバッグから小さな小瓶を2つ取り出すと、その内の1つの小瓶のコルクの栓を開ける。すると、小瓶の中から淡い水色の煙が出て来て一夜の周りを包み込む。
カ「凍結の香り!」
次の瞬間、一夜の体が凍
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