第176話 勝利の香り
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お決まりの台詞を口にする。が、
観女1「うげぇ〜・・・」
観女2「キ・・キモッ・・・」
元からの悪評価を更に悪化させてしまっている。一方、サイドアップに束ねたローズピンク色の髪の毛を揺らしながら歩くカオリは観客の男性達の心を鷲掴みにする。
観男1「カオリ・スプリング、やっぱ美人だよなぁ〜。」
観男2「俺の嫁になってくんねぇかな?」
一応言っておくが、カオリはまだ19歳の少女だ。中年の男と結婚するのはさすがに無理がある。
ル「うわぁ〜。すごい綺麗な人〜。」
ショ「あの人、青い天馬や週刊ソーサラーのグラビアにもスカウトされた事があるらしいけど、全て断ってるみたいだ。」
ト「ショールさんと似てますね。」
美女と自称イケメンが会場のど真ん中で向き合う。
ショ「一夜さん、大丈夫かな?」
エ「心配するな。あいつもすごい魔道士なんだ。初対面の女に、そう簡単に負ける事は無いはずだ。」
リョ「そ・・そうなの、か?」
ユ「そんな風に見えないのは・・・私だけ、かなぁ・・・・?」
エル「ユモ、俺も見えないから大丈夫だ。」
たぶん、エルザとショール以外、一夜の事を「すごい魔道士」として見える者はいないだろう。
チャ「第1試合、開始ッ!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいる男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。試合が始まった。最初に動きを見せたのは一夜だった。が、一夜は攻撃をするのではなく、くんくんくんくんと大きな出っ張った鼻を動かし、勝負する相手であるカオリの周りをくるくると一周する。
チャ「え・・えぇっとぉ〜・・・い、一夜、選手、いったい何を・・・?」
マイクでチャパティ・ローラが一夜に問い掛ける。が、一夜はそれを無視し、また変なポーズを決めると、
一「何と素敵な香りだ。」
目をキラキラ輝かせながらカオリに言った。普通自分の匂いを嗅がれると嫌がるのだが・・・
カ「ありがとうございます。あなたも素敵な香りですよ。」
カオリは笑顔でお礼を言い、自分もお返しの代わりに一夜の香りを褒める。
ナ「なぁ、あいつ等の鼻・・・大丈夫なのか?」
ナ以外「・・・・・」
ナツの問いに答えられる者は妖精の尻尾の中にはいない。もしいたら、その人物は妖精の尻尾ではなく、青い天馬か銀河の旋律に加入した方が良いだろう。
カ「素敵な香りですが、あなたの香りはちょっと刺激が足りないので、これで補いましょう。」
そう
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