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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
新たなる力へ
Trick65_ちょっと正座して
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浴びる。

「普通の歩くことも、本当は難しい事なの♪」

「難しい?」

「人でしたら誰でも簡単に歩けると思いますが・・・」

湾内と泡浮が首を傾げた。

「基本的に、二本脚だけで歩く動物は人間だけなの♪
 お猿さんも二本脚で歩くけど、完全じゃない、前脚をたまに使って歩くでしょ♪?

 分かりやすいように実験してみようか♪
 玲ちゃん、昨日教えた立ち方じゃ無くて、普段の方法で『しっかり立って』みて♪」

美雪の指示に従い、軽く握り拳を体の前に作り、中腰の体勢を取った。
いかにも『踏ん張っています!』といったポーズだ。

「みんなも、『しっかり立って』と言われたら、これに似たポーズでしょ♪?

 でも・・・」

美雪は後ろから右肩を少し強めに押した。

「!? おっととと・・・」

地面に膝こそ付かないが、体勢を崩して前に2歩ほど歩いて止まった。

「こんな感じで、急に押されたらグラついちゃうの♪
 『しっかり立って』と言う割には、非力な私でも体勢を崩せちゃう♪
 これは体幹が充分じゃないからなの♪」

「では、どのような体勢がいいのでしょうか?」

質問のために手を上げて、湾内は聞く。

「大切なのは、無駄な力を入れないこと♪ 『しっかり』のキーワードに騙されて
 力を入れちゃうでしょ♪ そうじゃないの♪」

美雪が美玲の横に立ち、お手本を見せる。
全身の無駄な力を抜く。肩幅と同じくらい脚を開き、手は腰のあたりで力を入れ過ぎず開く。

美雪の立ちが完成したのを確認して美玲は肩を押した、自分が押されたのと同じように押した。

だが美雪は動かなかった。美玲が押されたのと同じようにはいかず、まさに『しっかりと』立っていた。

「動かないです、とミレイはやらせではない事を他の方々に確かめるよう推奨します」

「は、はぁ」

「ものは試しですわ、泡浮さん。押して御覧なさい。
 ほら、湾内さんも。前後左右どこからでも美雪さんなら大丈夫でしてよ」

「「は、はい」」

婚后の勧めで、同じように美雪を押す。
右からも、正面からも。でも動かない。

「どうなっているのですか?」

「動かない、というよりは何か押す力が受け流されている気が・・・」

「その通りだよ、泡浮さん♪
 私は全く動かないわけじゃない♪ 押されたら少しずれている♪
 でも少しなのは全身で力を受け流しているの♪
 力を入れ過ぎないことで、適度に体が『()なって』立ち続けられるんだよ♪」

「す、すごいです! しかし、それはわたくし達にもできるのでしょうか?」

「出来るよ♪ これは『立つ』ってことを本当の意味で知っているかどうかだから♪
 単純に練習で蓄積された経
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