暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
新たなる力へ
Trick65_ちょっと正座して
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「んぁ・・・?」

時刻は午前05:00頃。

前日に過度な練習をして気を失うように眠った信乃だが、目覚めはいつもの時間
かつ目覚めは良かった。

寝る前の疲労や痛みは全くない。むしろ運動の翌日に丸一日休みを取って
回復したようなすっきりとした感じだ。

「なんで・・・・美雪?」

理由を考えるために上体を起こしたが、傍にいる存在に気付き、
さらには自分の体の理由も気付いた。

「はは・・・本当にこいつには感謝を言っても言い足りないな。

 ありがとう、美雪」

「・・・んにゅ♪」

頭をクシャリと撫で、気持ちよさそうに頬を緩ませる。

気持ち良さそうに寝息を立てている。それを見て信乃も頬が緩んだ。

(今日は全身の痛みを覚悟していたけど・・・
 これなら思う存分に練習ができる!)

立ち上がり、手足を動かして絶好調であることを確認して拳を強く握った。

(? 手の平がネチャネチャする?
 もしかして・・・

 やっぱり、全身も同じだ。美雪が作ってくれた薬か?

 ともかく一度、風呂に入った方がいいな)

静かに立ち上がり、誰も起こさずに露天風呂へと言った。

この部屋にも、個室露天風呂が付いている。しかし眠っている2人を
起こす可能性があるため、大浴場露天風呂へと向かったのだ。



だが、その数分後に美雪が物音ではなく、自然に起きてしまった。

「ムニャ?」

先程まで温かかったものに抱きついていたような気がするが、今はそれが無い。
特に寒くて起きたわけではないが、心に違和感があり目が覚めた。

自然に目は覚めたとは言えるが、実質は信乃の温もりが無くなって起きたのであった。

目を擦りながら現在の状況を確認する。

自分がいるのは左端の布団。
真ん中は使われていない布団。
その右には美玲が眠っている布団。

「・・・・ここ、信乃の布団?」

この一週間、信乃の家で3人は同じ部屋で眠っていた。
その時、信乃・美雪・美玲の順番で寝ている。
つまり、『左端=信乃の布団』の図式が出来上がっていた。

「そっか、なんか温かいのが無くなったと思ったら、信乃がいなくなったからか」

現在の時刻も確認して、信乃の起床時間である事を思い出す。

「外で朝錬かな?」

昨日は1日であれほど過労していた。
今も朝錬していてもおかしくは無い。

折角目が覚めたから散歩をしようかな、などと半分寝ぼけた頭で色々と考えていた。

「・・・そうだ、目を覚ますためにお風呂に入ろう。
 あ〜、部屋のお風呂だと、玲ちゃんを起こしちゃうか・・・」

スヤスヤと寝息を立てている新しい妹を見る。
そう考えると先程からの独り言も自重し
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