黒き稲妻・衝動・鉄球
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─────よしよし、いい子だ 」
「頭まで、撫でんなよ……!どんだけガキ扱いなんだっ」
「大丈夫、こわくなんてない。そばにいるから、ずっと」
「 ────けど、無理だろずっとなんて。おれだって分かってる。イングズには、待っててくれる大切なひとがいる。その人の元に帰んなきゃ。そのために記憶、戻さなきゃなっ」
「大切なのは、今の君だ。そのなみだから、まもりたい」
「もう、泣いてないからおれ……!それに、今イングズを守るのはおれの方だっ。おまえにいつまでもガキ扱いされるのは、イヤだしな。ほら、もう離れろよ?」
「 ────ほんとうだ、みず止まってる。………よかった 」
「な……、なんだ、笑えるんじゃん。よかった、ぜ ────」
「喰らいなさい、イングズ! この黒き鉄球をっ!!」
バッコオォーン──── バタッ
「うあ゙ーっ、イングズー?!! れ、レフィア!? いきなり来てイングズの頭に何くらわしてんだよ?!」
「アルクゥと出した結論よっ、やっぱり記憶を取り戻すには、"重い衝撃"でしょ! 宿屋の主人から借りたの、黒い鉄球!!」
「何でそんなもん、宿屋の主人が……!?」
「何でも、ドロボウ撃退用らしいよ」
「いや、アルクゥ、それにしたって重すぎだろ! 記憶戻すどころか、イングズの頭が壊れちま…っ」
「 ─────効いたぞ、今の……ッ」
「あら、目を覚ますの早いわねイングズ! またしばらく目覚めないと思ったけどっ」
「また次に目を覚ました時が記憶戻ってるって想定だったんだよね。……どう、イングズ?」
「 ………お陰で色々と、想い出せたよ。世話を掛けてすまなかったな、皆」
「 ─────うお゙ぉ〜っ、よがっだぜぇ、いんぐずぅ〜……!!」
「号泣しながら抱き付くな、馬鹿者」
「だっでざぁ、おれのぜいだじ……、ほんどごめんなぁ゙」
「判ったから、もう泣くな……。ルーネス、お前に涙は似合わない、子供のように無邪気に笑っていろ。────その方が、私にとっては好ましいからな」
END
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