1-4No.6炎の処刑人vsカイン
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らば蒸し殺してやろう」
蒸し殺すという嫌な単語に周りを見渡すと、アグニーマンの飛ばす炎にのみ集中していたことで一切気付かなかったが、アグニーマンの放っていた炎はこの大広間を燃やしており、出口も既に崩れた岩によって塞がれていた。これで長期戦すら出来ない、それどころか既に酸素が減っているのを感じる事ができた。そしてアグニーマンはトドメを刺さんとばかりに両手に火の玉を作りだす。また火炎放射を撃つ気だろうが、カインは勝負に出た。
「迅襲!」
一気に距離を詰めると、カインの間合いに入る。刀を大きく振りかぶり、この間合いなら逃がさないと思ったが、アグニーマンの表情は焦りなどではなく、軽く笑ったのだ。アグニーマンは両手にある火の玉を二つを一つにすると、両手で一つになった火の玉を潰し、中から高熱が溢れ、大爆発を起こした。
誰もいない不気味な街では乾いた銃声が鳴り響いていた。カゲの能力が何かは分からないが、先程から銃弾が当たらず壁などに反れていく。カゲはズボンのポケットに両手を突っ込み退屈そうな表情を浮かべている。ミールは銃弾に効果が期待できなくなると銃を捨て、別空間に手を突っ込みロケットランチャーを取り出す。
「ああ、また物騒な物出しちゃって」
ミールは迷いなく引き金を引くと、激しい音をたてカゲに向かう。カゲは撃たれようが関係ないとばかりに涼しい顔を維持しているが、カゲに直撃し煙が立ち上ぼり、辺り一帯は炎に包まれた。
「いや〜酷いじゃないですか、普通撃ちますか?スーツも汚れちゃったし」
ダメージなど皆無であり、あると言えばスーツに砂埃が付いた程度である。だがミールは考えていた仮説がほぼ確信に変わった。恐らく銃弾が効かないのは磁力を操れるから、そしてロケットランチャーを防いだ見えない壁は…「…電磁バリア」ミールは呟く程度に言葉に出していた。
「ピンポーン大正解です、ミールさんの言う通りと言ってもあまり強い魔法や核兵器なんかは無理なんですけどね」
「やっぱり磁力系の魔法…か」
「正解…と言いたいですがそれではまだ半分です」
ミールは次なる策の為別空間からスタングレネード二つロケットランチャーをもう一つ取り出し、スタングレネードをカゲの足元に投げる。
「次はどんなオモチャですか?」
足元に転がってきた物体を目視したときには遅く、カゲの視力と聴力は奪われ、次に来る攻撃は見えない。ロケットランチャーの照準をカゲに合わせると引き金を引き、カゲの足元で今日二回目の爆発が起きる。やがて煙は晴れ小さなクレーターが見えたが何一つとして残っていないのだ。死んだとしても肉片一つ残らなくなるような威力は無かった。
「やっと見えるようになりましたよ」
爆発が起きた隣の建物の影から無傷の姿のカゲ
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