暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR2
0602話
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人の上司でもある星刻の成果だろう。
 そしてボロ小屋の中には60代程と思われる爺さんが笑みを浮かべて俺を出迎える。

「ようこそ、お客人。儂はこの辺りでは丈雲と呼ばれておる。もっとも、本名ではないがな」
「本名ではない?」
「うむ。まぁ、昔に色々あったんじゃよ。それから何だかんだとあって、今はこの街に住まわせて貰っておる」

 色々、ねぇ。まぁ、この爺さんがどんな過去を過ごして来たのかは問題じゃない。ようはこの街で強い影響力を持っており、同時に周辺一帯に対しても顔が利くかというのが重要なのだから。そう、この爺さんが頷けば殆ど無条件にこの街の周辺にある他の街もこちらに従うくらいには顔が利くのだ。

「さて、儂に用件があるとのことじゃが?」
「はい。詳しい話については星刻から聞いていると思いますが」
「うむうむ。あの希有壮大な話じゃな。実際にあの話が本当に実現可能じゃとしたら、確かに諸手を挙げて歓迎するじゃろう」
「おお、では……」

 老人の言葉に思わず身を乗り出す洪古。だが、次の瞬間には息を呑む事になる。

「確かに実現すれば問題は無かろう。じゃが、もしそれが失敗したら恐らくこの街を始めとして、お主等に賛成した街はより高い税金を掛けられる事になるじゃろう。懲罰的な意味も込めて、な。それ故に、儂としてはお主等の話に飛びつく訳にはいかんのじゃよ」

 老人とは思えぬ程に深い色をした視線を向けられ、息を呑む洪古。
 軍人としてそれなりの修羅場を潜ってきた洪古にしても、引かないのでやっとか。
 なら、ここからは俺の出番だな。

「爺さん……いや、丈雲、安心しろ。まぁ、言葉だけでこう言っても信用出来無いだろうが、星刻の後ろには俺の組織が付いている。国を作るのだろうが、あるいは中華連邦を破壊するのだろうが、そう難しい話じゃない。確実に成功するというのは俺が保証してやるよ」
「……ほう、儂の目を見て些かも怯まんとはな。確かに胆力は凄い。じゃが、お主はこの国の者ではないな? その外見からすると、EUかブリタニアの者といった所か。そんなお主が、この中華連邦に対して策略でも仕掛けに来たのかのう?」
「違うな。残念ながら俺の所属はEUでもブリタニアでもない。しいて言えば……シャドウミラーといったところか」

 俺の口からでたその言葉に、微かに眉を顰める丈雲。それも当然だろう。この世界ではシャドウミラーの名前を知っている者の方が少ないのだから。

「シャドウミラー、影の鏡……のう。聞いた事の無い組織名じゃが」
「だろうな。この世界ではまだ無名だから知らなくて当然だ」
「……この世界、じゃと? また面妖な事を口にするお人じゃな」

 訝しげな顔で俺を見る丈雲に、笑みを浮かべつつ右手の人差し指を立てる。そして次の瞬間、俺の
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