カードエクスクルーダーが十代のデッキにいる理由
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ある日、遊城十代のデッキ内にて。
「いやー、今日の二人は良かったなぁ…あそこでフレイムウィングマンとはねぇ……十代も憎い事しやがるな」
スパークマンがフェザーマンとバーストレディの活躍を労う。
その内心では自分も『シャイニングフレアウィングマン』として参加したかったとの思いもあったが、それを言うほど野暮ではない。
「お二人ともすっごくかっこよかったです!」
余りに感動していて幼い顔を涙でぐちゃぐちゃにしている、魔術師見習いの少女、カードエクス クルーダーも興奮しながら拍手してデッキに帰ってきた二人を迎える。
「ありがと、けどまぁ…これで私たちの出番も終了かな」
そんなエクスクルーダーの顔を苦笑しながら拭いてやりつつバーストレディは呟いた。
「構わないさ、十代が僕達を大切に思っていてくれている事が改めてわかった……それだけで充 分だ」
このデッキで十代との付き合いが一番長いであろう彼、フェザーマン。
入学当初は一番の切り札として活躍していた彼等だったが、幾度も現れる強敵に次ぐ強敵を前に、次第に苦戦することも増えた、新たな進化として『シャイニングフレアウィングマン』という強力な姿も手にしたが、新たにデッキに加わった『N・スペーシアン』達に場面を譲る事も多くなっていた。
ヒーローである彼がそれで嫉妬することはない、彼等の力を認め、彼等が活躍する為に舞台を整える、それも立派な仕事だ。
……ただ、自分が十代の力になれない歯痒さ、そして寂しさだけは間違いなくあった。
それだけに十代の『永遠のマイフェイバリット』という言葉に、フェザーマンは良き主と、そして入学してからの彼を支える事の出来た自分を誇りに思う。
「……うん、これからは君達を支えることが僕らの仕事だ、十代を……頼む」
フェザーマンの真摯な言葉に『N・スペーシアン』達は、任せろ、と力強く頷くのであった。
「あーあぁ……それにしても、かっこよかったよね、フレイムウイングマン」
「お前、何時まで言ってんだよ」
これで今日何度目か、エクスクルーダーの呟きに、N・グランモールが溜め息をつく。
「だって、かっこよかったんだもん!」
「あぁあぁ、わかった、わかった」
この少女には、一つ困った癖があり、誰かが活躍すると、その日は一日中その話ばかりになってしまうのだ。
そりゃ、格好いいのはわかるが、聞かされ続ける方は面倒くさい。
「私もあんな風に活躍出来たらなぁ……」
「無理無理、お前の攻撃力じゃなぁ」
「むぅ!グラちゃん酷い!」
グランモールの指摘にむくれるが、確かに攻撃力400でフィニッシャーになるのは余程のサポー トがなければ難しいだろう。
「いや
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