カードエクスクルーダーが十代のデッキにいる理由
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ル、最近仲間に入ったこの人ならばと意を決して話しかける。
HERO達とは全く異質な存在感を持つ存在に。
「自分が存在する意味…ねぇ…」
軽く視線を向けられただけで小さな体がすくんでしまう。
だけど、退くわけにはいかない。
「はい、ユベルさんなら私を実体化させる事ができる…筈ですよね?」
「そりゃ、ねぇ…出来なくはないさ」
やっぱり!と顔を輝かせながら更にいい募る。
「お願いします!私どうしてもマスターのお役にたちたいんです!」
「………………………」
ぺこりと頭を下げて必死に頼む、だけどユベルは何も言わない、ただジッとエクスクルーダーを見ているだけだ。
駄目なのだろうか?不安になりつつ顔をあげる。
「あ…あのぉ…ですから…」
「いいよ」
「え?」
「別に、それくらい構いはしないさ…今すぐがいいのかい?」
「あ…ありがとうございます!…ち、ちょっと待っててください!他の皆に出掛けてくるって言ってきます!」
思った以上にあっさりと了解してもらえた事で舞い上がりながら。
他のヒーロー達に報告すべく駆け出していくエクスクルーダー。
そんな少女の後ろ姿を眺めていたユベルに話かけたものがいた。
「珍しいじゃないか、一体どういう風の吹きまわしだい?」
顔を向けずともわかる、このデッキで自身に話しかけてくるカードは多くはない。
「君か…」
ネオス。
デュエルを終えてデッキに戻ってきた彼がそこにいた。
ユベルは基本的に他のヒーロー達と関わらない。
それは本人の性格もあるのだが、それ以上にユベルの性質と他のヒーローやネオスペーシアン達の性質は真逆であり相性が悪すぎるため不用意に近づくとそれだけでお互いを傷つけあうことになりかねないのだ。
彼等のような性質をもたない、エクスクルーダー。
もしくは強力な力を持つネオスだから普通に会話する事もできる。
だからこそ彼は自分が他の仲間達との架け橋になるべく時間さえあればユベルに話しかけるようにしていた。
一時は敵対していたが、今は違う。
共に十代を支える仲間として、他のヒーロー達との溝を少しでも埋めるために。
そんなネオスを時に鬱陶しいと思いながらも、取り合えず話しかけられればユベルは会話に応じる。
毎回毎回、十代に、幾度も幾度も召喚されては文句一つ言わず戦うネオス。
その命を削るが如き十代への献身は、若干の妬ましさを含みつつも、一目置かざるを得ないし、認めない訳にはいかなかった。
「ただの気まぐれ…と言えば信じるかい?」
少し苦笑するネオス、それも充分にあり得る話だ。
そんなネオスの反応に面白くなさそうな顔をしつつ、呟くように続ける。
「最近…十代が少し変わっ
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