カードエクスクルーダーが十代のデッキにいる理由
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ねればすぐに解決するだろう、だが。
「どうやって尋ねる?」
「そ、それは勿論、実体化して…」
「お前には無理だ」
エクスクルーダーの意見を一言で切り捨てる。
カードである彼等が、現実世界に干渉するのは簡単ではない。
一つは力、単純な話ではあるが、強力な力、特別な力を秘めたカードなら自分の意思で実体化し、現実世界にある程度の干渉もできる。
もう一つは、世界。
実体化しやすい別の次元の宇宙なら特別な力をもたないカードでも実体化は容易い。
……残念ながらエクスクルーダーは強力な力など持っていないし、十代の世界も彼女が自力で実体化するには厳しい世界だった。
当のブラックパンサーは実体化ができるが、自身の存在意義に関わる事を他人に言付けるのは嫌だった。
「でも……ネオスさんに頼めばきっと!」
そう、このデッキでも抜きん出て強い力を持っている彼なら自分を実体化させるくらい簡単なのではないか。
特にネオスは自分に優しい、頼めばきっとうまくいくに違いない。
「頼む……それはやめてやってくれ」
だが、ブラックパンサーに真剣な顔で言われ戸惑う。
どうして?と尋ねるエクスクルーダーにブラックパンサーはある方向を見るよう視線を向けた。
そこで少女が見たものは。
十代『〜の効果でネオスを特殊召喚!』
ネオス『よし!行ってくる!』
スカラベ『待てネオス!お前、今日これで何度目だ!?』
バード『いい加減休み貰えよ!このままじゃお前過労死するぞ!』
ネオス『はは、何を言うんだ、墓地に送られてからが仕事じゃないか』
スカラベ『や、やべぇ!こいつ目がイってやがる!』
バード『誰か手を貸してくれ〜!マジで最近、ネオスがヤバイぞ!』
ネオス『デュワ!』
「……自分以外のカードを実体化させるのはネオスにとっても楽じゃないんだ……出来れば……」
「う、うん…私のわがままで迷惑かけちゃ駄目だよね…」
「いや、わかってくれればいいんだ……お前はまだ若い、地道に頑張ってれば見せ場はくるさ」
それで話は終わりとばかりに、ブラックパンサーは背を向け必死にネオスを止めようとしている 二人を助けるべく走っていった。
その哀愁に溢れた背中を見送りつつ エクスクルーダーは再び悩む。
活躍したい 。
自分がデッキにいる意味を知りたい。
その為に実体化したい 、だけど、自力じゃ出来ない。
かといってネオスには頼れない。
このデッキで他にネオスに匹敵する力の持ち主、それは。
うんうんと悩み、考えた末ー
「……で、ボクに頼みに来たというわけかい」
「そうなんです、ユベルさん」
ユベ
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