As 15 「騎士達の帰還」
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されて盛り上がっていた岩盤に衝突。重力を無視して上へと転がっている。
とはいえ、ダメージはそこまでなかったようで高町はすぐさま体勢を整え、隆起している岩盤の頂上に着地した。俺も体勢を立て直すと、すぐさま彼女の隣へと向かう。
「一つ覚えの砲撃が通ると思ってか」
「通す! ショウくんのためにも絶対に!」
カートリッジが2発リロードをされると、先端部分から桃色の翼が出現。高町から感じる魔力が強まっていく。
高まった魔力が具現化したかのように、レイジングハートの先端に深紅の魔力刃が現れる。魔力刃と魔力翼を展開させたレイジングハートは、高町の思いを貫き通すための槍のように見えた。
「エクセリオンバスターA.C.S……ドライブ!」
爆発的な加速で高町は突貫した。管制人格もその速度に回避することは出来ず、防御魔法を展開する。ふたりの魔法が衝突するのと同時に凄まじい音が響く。
高町の攻撃は防御を貫けていないようだが、圧倒的な勢いで管制人格を後退させていく。俺もその後を追いかける。
ふたりはいくつもの岩盤を突き破り、巨大な岩盤で制止した。だが状態としては拮抗したまま――いや、管制人格が盛り返そうとしている。
「う……おぉぉッ!」
気合の声を発しながら、刀身に魔力を集束させた左手の剣を管制人格の防御魔法に撃ち込む。加勢としては微々たるものだろうが、それでも五分五分の状態に戻すことができた。
「高町、後のことは気にしないで全力全開でやれ!」
「うん! ……届いて!」
レイジングハートがさらに3発リロード。魔力翼が一段と大きくなる。さらなる加速を得たことで、徐々にではあるが深紅の魔力刃が防御魔法を貫いて行った。
「ブレイクゥゥ!」
「まさか……」
「シュート!」
高町の声と共に圧倒的な威力の魔力砲撃が放たれた。それは一瞬にして巨大な岩盤を砕き、着弾付近を崩壊させる。
「はぁ……はぁ……」
ゼロ距離であれだけの砲撃を叩き込んだだめ、使用者である高町にも左腕を押さえるほどのダメージがあったようだ。バリアジャケットも焦げたり破けたりしている。
――それだけで済むあたりさすがだな。
俺はというと、左腕のバリアジャケットは完全になくなっており負傷している。握っていた剣を落とさなかったのは奇跡に近いかもしれない。ただ剣にもダメージがあり、刀身の半ばから先はなくなっている。正直に言って、今の攻撃で決まっていないとなると不味い。
「……ショウくん!?」
「ん、あぁ自業自得だから気にしなくていい」
「でも……!」
「でもじゃない! ……まだ終わってない」
崩壊した岩盤付近からゆっくりと人影が空へと上がっていく。こちらのようにバリアジャケットが破損しているようには見え
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