As 15 「騎士達の帰還」
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がしそうなのに」
「ぅ……私は大丈夫だから」
「何を根拠に言ってるんだか……まあ今日は仕方ないかな。やり遂げないと全てが終わってしまうから……善処はするよ」
高町の返事は待たず、納めていたもう1本の剣を抜きながら管制人格の元へと飛翔する。
こちらに感づいた管制人格に炎を纏った高速の5連突きを放つ。それは槍射砲を使ってガードされてしまったが、まだ続きがある。突きを終えた俺は斬り下ろし、斬り上げ、そして全力の上段斬りを放った。
「魔導師とは思えない剣技だが、まだまだ騎士には及ばない」
最小限の動きで《ハウリング・フレア》をガードした管制人格は、即座に魔力弾を放ってきた。後退しつつ身体を捻ることでどうにか回避に成功するが、意識を彼女に戻したときには追撃を放とうとしていた。
だが桃色の閃光が管制人格の動きを阻害した。高町が俺のために援護してくれたのだ。彼女が本気の一撃を放つための時間稼ぎをするために戦っているのに援護されては本末転倒だと言える。
無茶をするなと言われたが、無茶しないとすぐにでもやられそうだ。それに現状の維持ではいたずらに時間を浪費するだけ。魔力の残量を考えずに最高の手を打つしかない。
「は……あぁぁッ!」
左の剣に纏う魔力が冷気へと変化。凍結を付与した3連撃《サベージ・エース》を放つ。だが先ほどの8連撃を防いだ管制人格の防御を抜ける気はしない。
――抜けなくていい。俺の役目は足止めすることなんだ。
最後の一撃を放ったの同時に、意識を右の剣へと切り替える。2本の剣を使っての剣技はほぼないに等しいが、片手での剣技はそれなりに習得している。習得しているものの中には、いくつか非攻撃側の腕が初動のモーションとほぼ同じものがある。二刀状態の今ならば、剣技を繋げようと思えば繋げられるはずだ。
「まだだ!」
バックモーションの垂直斬りから、上下のコンビネーション。最後に全力の上段斬り。
俺の技の中でも高速の4連撃である《バーチカル・フォース》も防がれてしまった。だが管制人格の意識はこちらに向いている。
再度意識を左腕に向ける。バーチカル・フォースを繰り出した場合、繰り出したのと反対側の腕は最終的に折りたたんだ状態で肩に引き付けられる。ここから少し身体を捻ることで、あの技の構えに等しくなる。
「ッ……!」
純白の刀身を今度は深紅の炎が包み、技術と魔法で腕を加速させて撃ち出すと爆音が鳴り響く。管制人格は《ブレイズストライク》をこれまでのように槍射砲では防がず、魔法を使用してガード。その瞬間、俺の脳裏に消えて行ったテスタロッサの姿が過ぎった。
まさかあれが来るのか。そうなら距離を取らなければ……!
「甘いッ」
距離を取ろうと後退した瞬間、管制人格は魔法の鎖を展
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