それから
引きニート街道まっしぐら
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と好き・・・だから・・・!」
いつからかはわかんないけど、何時の間にか好きだって思うようになって。
輝希のこと、みんなに言う前に本人と変わって話してる時とか、なんか凄いなって思ったりして。
ここ一週間、慎吾に好きな人がいるってわかって、凄く嫌な気持ちになって。
親友なんだから応援しなくちゃいけないってわかってるのに、玉砕すればいいのにとか考えてる自分が嫌になって。
そのせいで慎吾に心配かけてるってわかってるのに、頭の中はそんなことでいっぱいになって。
嗚咽混じりに、美愛はそう言った。
本心を隠そうともしない美愛の言葉に、俺はつい笑ってしまう。
「バカだな、ほんと」
俺も、美愛も。
「そんなの、人として当然だろーが」
美愛の頭を撫でながら言う。
「まず最初に自分のこと考えて、それから周りに迷惑にならないように行動する。それが普通の人間なんだよ。自分より他人優先するなんて、そんなのは間違ってる」
誰かの犠牲の上に成り立つ幸せなんて、本当の幸せじゃない。
みんなが心から笑えるってことが、本当の幸せなんだ。
「我侭なくらいが、丁度いいんだよ。ほら、陽龍なんて人のことは散々甘やかすっつーか、最低限しか怒らないのに自分には割と厳しいだろ?だから、陽龍の分までお前が散々甘えてればいいんだよ」
丁度双子なんだから、いい感じに役割分担をすればいい。
料理が壊滅的な美愛の代わりに陽龍の料理が旨い。
運動能力がありえない程に凄い陽龍の代わりに、美愛の運動能力は平均。
攻撃魔法とかが苦手な美愛の代わりに、陽龍がバカスカ攻撃魔法を使いまくる。
学力カンストな陽龍の代わりに、悪い方の意味で学力が飛びぬけている美愛。
自分を犠牲にしようとする陽龍の代わりに、誰かを巻き込んで楽しくあろうとする美愛。
「それ、全体的におにぃの能力の方が高いじゃん」
「妹の方が兄より優れてちゃダメだろ?これで丁度いいんだよ」
そう言うと美愛は前までのように笑う。
「ねえ慎吾、甘える相手って、慎吾でもいいの・・・?」
「? ああ、いいぞ」
「ならさ、ちょっとこっち来てお座り」
「俺はペットか」
とか言いながらもソファの上で正座をする美愛の前に座る。
え、なに、何されるの?
この状態からまさかの腕拉ぎ逆十字固めとかされちゃうの?
それともラリアットに見せかけたジャーマンスープレックス?
「ちょっとその思考回路ストップ」
「な、なんのことか・・・っ!?」
頬に手を置いてなにをするとか思っていたら何時の間にか顔が目の前にあってズームアップ!?
「ん・・・」
不思議状態はほんの数秒で終わり、顔が離れてから何があったのかがわかった。
「ファーストキスはイチゴの味とか、レモ
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