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久遠の神話
第九十九話 四人の決断その一

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            第九十九話  四人の決断
 中田も戦いから降りた、このことは大石達にもすぐに伝わった。大石はその話を受けてすぐにマガバーンのところに赴いた。
 そのうえでだ、こう彼に言うのだった。
「これであと一人ですね」
「はい、戦いを望む剣士は」
 マガバーンも大石に確かな声で答えた。二人は今マガバーンの客室で向かい合ってそのうえで茶を飲みながら話をしているのだ。
「魔の剣士だけですね」
「加藤さんですね」
「あと一人です、ですが」
「それでもですね」
「最後の一人が最もです」
 どうかというのだった。
「厄介です」
「そうですね。彼の目的は」
「戦いです」
 まさにそれだというのだ。
「それが願いであるが故に」
「戦いからもですね」
「容易には」
 降りないというのだ。
「それが厄介です」
「最後の最後で」
「厄介な人が残りました」
 加藤のことがここで話された、だが。
 ここでだ、二人のところに声がだ、こう言ってきたのだった。
「残るは一人です」
「貴女ですか」
「来られたか」
「はい、戦いを望む剣士は一人だけになりました」
 加藤のことをだ、声も言うのだった。
「そして私はです」
「貴女はどうされると」
 マガバーンは声に対して問い返した。
「若しここで貴方達が残れば」
「私達が」
「どうされますか」
「何も考えていない」
 今は全くだとだ、マガバーンは声に答えた。
「全くな」
「全くですね」
「私達の誰かが彼を止めるか」
 加藤をというのだ。
「そうなるか」
「それから最後に。私達のうち生き残った誰かが残れば」
 その時はとだ、大石も声に言う。
「一人を残して戦いから降り」
「そしてですね」
「その方が戦いの集結を願います」
「そうするというお考えですね」
「そうです、一応は」
「しかし貴方達は今の時点ではですね」
「何も考えてはいません」
 先のことは考えていても今のことはというのだ。
「全く」
「そうですか。では最後の一人は」
「最後の一人は」
「それは」
「水の剣士を選びます」
 加藤と闘うべき剣士はだ、彼にするというのだ、
「貴方達四人には降りてもらいます」
「それはどうしてですか?」
「貴方達にただ降りてもらうよりも、そして貴方達が魔の剣士と闘うよりも」
 それよりもだというのだ。
「今の水の剣士と魔の剣士が闘う方が力が多く放たれます」
 声が手に入れるべきそれがというのだ。
「そして貴方達とは怪物達と闘ってもらい」
「それぞれの力をですか」
「貴女は集められるのか」
「そうします、ですから」
 それでだというのだ。
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