第六十二話 快勝その十二
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「飲む娘は皆観て飲んでるでしょうし」
「私達と一緒で」
「それだったらね」
「皆こうなのね」
「ひょっとしたら飲んでもそのままの娘もいるかも知れないけれど」
つまり酒を抜いていない娘もいるのではないかというのだ。
「大抵の娘はそうでしょ」
「お風呂かシャワーに入って」
「そう、それでね」
酒を抜いて学校に来るというのだ、そして部活にだ。
「私達と一緒よ」
「そう。それじゃあね」
琴乃は景子の言葉に頷いた、そのうえで。
今は酒をじっくりと抜いた、そうしてだった。
五人共風呂からあがり身体を拭いて服を着た、それで制服姿でリビングに来ると里香の母がいてこう五人に言ってきた。
「おはよう、すっきりしたわね」
「うん、悪いけれどお風呂に入ったわ」
「いいのよ、それはね」
朝風呂のことはだ、母は構わなかった。
「こういう時は朝風呂が一番だからね」
「二日酔いにはよね」
「そう、それでね
「それでって?」
「朝御飯あるわよ」
そちらの用意も出来ているというのだ。
「お味噌汁がね」
「和食なの」
「納豆と目玉焼きもね」
おかずとしてこの二つもあるというのだ。
「食べるわよね」
「皆はどうするの?」
里香は四人に食べるかどうかを尋ねた。
「食べるの?」
「食べていいの?」
「朝も」
「遠慮しないで。里香ちゃんのお友達でしょ」
里香ではなく彼女の母が言ってきた。
「だったらいいわよ」
「そうですか。それじゃあ」
「お言葉に甘えまして」
「一日の計は朝にありよ」
即ちだ、朝食にあるというのだ。
「だからいいわね」
「じゃあお言葉に甘えて」
「御飯もね」
四人はそれぞれ顔を見合わせてだ、そのうえでだった。
朝御飯もご馳走になった、五人は一つのテーブルに座ってそのうえで食べる。そこで味噌汁を飲んでだった。
まずは彩夏がだ、こう言った。
「ふう、二日酔いの後はね」
「お味噌汁よね」
「これよね」
「ええ、これよ」
こうだ、気持ちよさそうに言うのだった。
「これが一番よ」
「二日酔いが余計にね」
「吹き飛ぶわよね」
「何かね。朝にね」
二日酔いの時に味噌汁を飲めばというのだ。
「いいわね」
「すっきりするわよね」
「頭の中までね」
琴乃と景子が応える、やはり飲みながら。
「エネルギー補給にもなって」
「いけるって感じがするわよね」
「だからお味噌汁にしたのよ」
母は台所で食器を洗いながら応えてきた。
「和食にね」
「二日酔いのことを考えてくれてですか」
「こうしてくれたんですか」
「そうよ、二日酔いの時はお味噌汁よ」
まさにこの言葉だった、母が考えていたのは。
「じゃあ今日も頑張ってきなさいね」
「わかりまし
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