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子供嫌いの俺が子育てをする件について
祐一の決断
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ふざけてる。俺が第一に感じた感想だ。一見すれば聞こえはいいかもしれないがそれは逆に言うことを聞かなければ養護施設に入れるということだろう。

「兄さん…」
「お前には無理だよ」

祐太の言いたいことも分からないでもないが一大学生の祐太が三人の子育ては厳しいものがある。

「祐理でさえお前一人の面倒で手いっぱいだったんだぞ」
「……」
「なら兄さんなら!」
「祐太さん!」

祐太の言葉を叔母さんが遮る。俺なら…
確かに俺ならちょっと頑張れば出来るかもしれない。だが、それは子供が嫌いでなければの話だ。

「……」

空たちの方を見ると三人で身を寄せ合って固まっている。その姿は俺たちの両親が死んだときの俺たちを思い出させる。

「嫌なもん思い出しちまった」

俺は二人には聞こえないように呟き空たちの元へ向かう。こうなったらもう決まったようなもんだ。その際叔母さんの「祐一さん!」という言葉が聞こえたが無視した。

小鳥遊の親戚連中の間に入り空たちの前に立つ。周りの小鳥遊の親戚連中の視線が集まるがそんなもん気にしてられない。

「家に来るか?」
「「え?」」

周りの大人たちは驚いているだろうが構わず続ける。

「家は狭えし、俺はあんま愛想よく出来ねえかもしれねえが三人一緒で良いぜ」
「…っ!叔父さぁあん!」

泣き出した姉と腕の中の妹を引っ張るように美羽がリビングを横断し腕の中に飛び込んでくる。

「君は…誰かね?」
小役人のような人が血管をひくひくさせながら聞いてくる。

「祐理の兄ですよ」
「君は自分の言ってることが分かっているのか?それに君は「確かに!」…」

相手の言いたいことは分からんでもない。

「確かに俺は空や美羽とは血はつながっちゃいねえし俺自身子供も嫌いだよ」

空と美羽は「え?」と驚いてるようだが今は気にしない。

「だけどさ…こんな子供のただ家族と一緒に居たいっていうささやかな願いも叶えてやれねえような、そんな大人にはなりたくねえんだよ」

「……」
「血がつながってない?だからなんだよ…血のつながりだけが家族じゃねえだろ」

周りの親戚連中は黙って俺の話を聞いている。

「祐理は空も美羽も本当の娘のように扱ってたじゃねえか。あんたたちが引き取れねえってならそれでいいよ。こいつらは俺が引き取る」


☆★☆★


あの後、一晩話し合い結果的には俺が三人を引き取ることを認めてもらえた。いくつか条件が付いたが。

「あの、叔父さん…」
「ん?」

空が声をかけてくる。

「昨日言ってたこと本当なんですか?」
「昨日言ってたこと?」
「その、子供が嫌いだって…」
「ああ、そのことね」

美羽も心なしか不安
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