第四章
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かった。じゃあ御前は今日も前座だ」
猪場はいぶかしむ顔で首を傾げさせてからだ。残念な感情が出た顔でこう彼に告げた。
「これからもだ。負けてもらうぞ」
「はい、それでお願いします」
「全く。変わった奴だな」
今度は呆れた顔になって言う猪場だった。
「噛ませのままでいいなんてな」
「まあそういうことで。ところでなんですけれど」
「ところで。何だ？」
「今日の俺の相手は誰ですか？」
話を変えてだ。新条は猪場にこのことを尋ねたのである。
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