2ndA‘s編
外伝〜If/ライがもしサーヴァントとして現界したら〜
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『聖杯戦争』
それは万能の願望機、聖杯を求め、七人の魔術師が七人のサーヴァントを使役し、覇を競う殺し合い。
そこには様々な願いや欲望、そして想いが交差しながらも四度繰り返されてきたが、そのどれもが失敗に終わり聖杯を手にしたものはいなかった。
そして勝利者を得るまで止まらないその闘争は五度目の幕開けを告げる。
アインツベルン城
聖杯戦争において一番注目を浴びると言われているのは、聖杯戦争のシステムを構築した始まりの御三家と言われる、トオサカ、マキリ、アインツベルンの三家である。
今、そのアインツベルンの今季のマスターにして自身が聖杯である彼女、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは英霊の座にまで上り詰めた英雄を召喚する儀式を行っていた。
召喚された英雄はサーヴァントと呼ばれ、マスターからの魔力供給と聖杯からのバックアップによって現世に現界する。
召喚の際にその英雄にゆかりのある聖遺物を触媒として、特定の英雄を引き当てることを可能とするが、彼女は今回その触媒を用意すること無く召喚に挑んでいた。
強力なサーヴァントを引き当てるのであれば、触媒を用意するのは鉄則である。しかし、前回の聖杯戦争でそれを行ったところ、マスターとサーヴァントの相性が良くないまま事が運び、その結果勝利と聖杯を得ることなく戦争は幕を閉じてしまった。
それをしないようにするため、今回は触媒を使わずに召喚することをアインツベルンは選択した。
召喚は触媒を使わずとももちろん執り行うことができる。その場合、召喚者と性質や境遇、性格が似通った者が召喚されることになるのである。
そして、ステータスの低いサーヴァントが召喚された場合に備え、理性と引き換えにステータスを向上させる『バーサーカー』を召喚することを選んでいた。
聖杯戦争における七人のサーヴァントにはそれぞれクラスと呼ばれる特性が存在する。それはその英雄が生前どの様にして生きてきたか、若しくは戦ってきたかによりその英雄に合致するクラスに当てはめられる。
七つのクラスは、剣を担う『セイバー』、弓を担う『アーチャー』、槍を担う『ランサー』、暗殺を担う『アサシン』、騎乗を担う『ライダー』、魔術を担う『キャスター』、そして狂い争う『バーサーカー』である。
アインツベルンは今回そのバーサーカーを呼び出そうとしているのである。
だが、サーヴァントとの不和は理性を奪う時点で解消されてしまうのだが、それに気付かないほどに今のアインツベルンは妄念に取り付かれていた。
城の一室、礼拝堂に見えるその場所で幼い外見をした一人の少女が魔法陣の前に立っていた。
整った容姿に銀の髪、そして特徴的な赤い瞳が彼女を造られた存在であることを証明していた。彼女こそ、今回の聖杯戦争のマスター
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