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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第48話 零治が消えて………
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駆け込んだ。

「はぁはぁ………」
「全く、全く大学へ上がってもお前は変わらないな………」

そんな呆れた顔で見る桐谷だが、直ぐに持っていたバックから袋に入ったパンを取り出した。

「何だこれ?」
「加奈が用意してくれた惣菜パン。どうせお前が寝坊するだろうって作っててくれたみたいだな」
「………何で俺に直接渡さないんだよ」
「まあ加奈らしいよな………直接渡すのが恥ずかしかったんだろ………」
「何だよ、高校に入って俺に対して丸くなったと思ったけど………」
「まあそれはそうだが、まだ照れ臭いんだろ」
「ったく、手のかかる妹だぜ………うん、まあまあだな」

決して美味しいわけでもないが、流石に簡単な朝食や、惣菜パンは作れるようになった。
加奈も頑張ったな………

「帰ったら美味しかったって言ってやれよ」
「あいよ」

俺と加奈の両親は共働きでどちらも朝が早い。余裕があれば母が朝食を作ってくれるのだが、余裕が無いときは俺が作るか、買って来て食べていたが、加奈がやっと料理を始めてくれたおかげで取り敢えず朝食を買いに行く必要は無くなった。

前は「お腹すいたって!」叩き起こされていたからな………

「………ん?あれは………」
「あれ?ああ、何かのアニメの対戦ゲームみたいだな」

そんな中、ふと携帯ゲームをしていた乗客のゲーム画面に目がいった。

「なのは………フェイト………?」
「ん?孝介、知っているのか?」
「えっ?俺何か言ったか?」
「は?今キャラの名前を呟いたじゃないか」
「俺が?」
「ああ」

何と言ったか思い出そうとするが、どうも思い出せない。

「孝介、お前大丈夫か………?」
「あ、ああ………」

何故だろう、俺は知っている筈なのに、何故か思い出せない………

「桐谷、俺は何か大事な事を忘れているような………」
「お前、まだ寝ぼけている………訳じゃ無いな………」

俺の顔を見て、冗談じゃないと察した桐谷。

「大丈夫か?」
「ああ、気分が悪いとか体調がおかしいとかそんな影響はない。だけど何か気になって仕方がないんだ………」
「そうか………だったら………」

そう言ってゲームをしている男性の前に移動する桐谷。

「すいません」
「はい?」
「そのゲームのタイトルって何ですか?」
「『魔法少女リリカルなのはA’sポータブル』ですけど………」
「ありがとうございます」

そう言って桐谷はこちらへ帰って来た。

「魔法少女リリカルなのはだってよ」
「魔法少女リリカルなのは………」
「大学終わったらゲームショップに行って見てみたらどうだ?」
「あ、ああ………」

そんな話をしていた内に電車は目的地の駅へと着いた。

「じゃあ悪いが
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